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2021年7月2日2 分

都市づくり5.0 Beyondコロナの都市づくり50のヒント(9) リアル都市の価値づくり

最終更新: 2021年7月26日

Ⅰ 都市の経済価値のシフト /Ⅱ 【多様かつ濃密な情報交流の舞台】 /Ⅲ 「遊・文化」プラットフォーム

1 都市の経済価値のシフト

コロナ禍で新しい生活様式が模索される中、「リアル都市の役割」について小泉秀樹先生(東京大学まちづくり研究室教授)にお話を伺いました。都市の構造は単純化すると「Place:人が集い活動する場」と「Link:移動の場」からなり「都市計画とはこの要素をどう組み合わせるのか」だと考えられるそうです。

近代都市計画が生まれた当初は、生産拠点の集まる都心の不衛生なPlaceと人々の生活拠点のPlaceとを、如何に隔離しながら Link させるかという公衆衛生的視点が主なテーマだったそうです。それが衛生技術の進展に伴い反転し「都心居住」という考え方が主流になりました。日本でも1990年以降に顕在化し、タワーマンションに代表される「経済合理性中心」の都市計画は、比較的新しい潮流だということになります。

今回のコロナ禍で現代の衛生技術が決して完全ではないことが共有され、都市計画を考える際には将来的にも同等の感染症対策を想定すべきだとも指摘されました。

ワークショップを含むホワイトカラーの仕事の殆どがオンラインで可能な事を体験し、これまでの都市づくりの原理とされてきた「移動・交流/集客・集積/一斉・一律」など、「量の経済性」を基点とする価値観がシフトしたのです。経済合理性中心だけではない「リアル都市の役割」を見極める必要があるという事でした。

・以下の Ⅱ 【多様かつ濃密な情報交流の舞台】 /Ⅲ 「遊・文化」プラットフォームについてはnoteにて購入していただけますと幸いです。