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2021年6月28日2 分

都市づくり5.0 Beyondコロナの都市づくり50のヒント(7) ハイブリッド都市開発へのシフト

最終更新: 2021年7月26日

Ⅰ 「都市開発の方程式」の大転換  /Ⅱ 「戦艦大和」から「イージス艦」へ /

Ⅲ ハイブリッド都市開発の方策と効用

Ⅰ「都市開発の方程式」の大転換

超・成熟社会化した日本では、人口減少・少子高齢化に伴う消費総額の頭打ち動向に加え、消費の重心が「量」から「質」に移行すると共に、どんな「モノ」を所有するか?では無く、どんな「コト」で時間を過ごすのか?に価値観も移ってしまいました。

また技術革新・デジタル化・グローバル化に伴い、BtoCサービスの効率革命、誰でもがプロになれる検索革命、個人発信できるソーシャル革命も進展しました。

この大変化の最中のコロナショックです。移動・交流価値のシフトは、その手間と無駄が顕在化しました。集積・集客価値のシフトは、過度な集積への不信・不安と適度なコミュニティへの参画を促しました。一斉・一律価値のシフトは、通勤・帰省などのラッシュを避け、自律した判断・行動の快適性と優位性を実感させました。

このような社会情勢の変化によって「都市開発の方程式」が大きく揺らいでいます。これまでの「より交通利便性の高い立地にとにかく高容積の巨大な建物を建てることが正解」という方程式からの離脱が必要です。近年の主流である都市再生特区などを活用した都市開発も、社会貢献施設の提案・提供による容積緩和が主眼になっている点では同様の論理でした。基本的には人・金・情報ともに「建設投資」に比重を置き、運営段階では建築・テナントともに鮮度を失う経年劣化を緩やかに保つという視点で開発スタンスが組まれてきたのです。都市開発の環境条件の激変は、ハード中心の建設投資偏重主義からソフト・運営重視主義への転換を、求められているのではないでしょうか。まさに「戦艦大和」型から「イージス艦」型への転換に例えられる都市開発のパラダイムシフトです。

・以下の/Ⅱ 「戦艦大和」から「イージス艦」へ /Ⅲ ハイブリッド都市開発の方策と効用 についてはnote にて購入いただけますと幸いです。