top of page
検索
  • 執筆者の写真admin

「クリエイティブ・サロン」に見立てる:文化施設 PPP ⑧

【内容】

  1. オフィスワークの質の変化

  2. クリエイティブな視野の提供

  3. 街のクリエイティブ・サロン



  1. オフィスワークの質の変化

コロナ禍を経て、リモートワークとE コマースとが定着しました。

これまでのように、出社を前提とした「快適なオフィス」ではなく、「わざわざ出かける価値のあるオフィス」が求められています。

さらに商品・サービスのライフサイクルがどんどん短命化し、母体となる企業寿命も20年程度と短くなってきています。

会社には、常に新規事業開発が求められているのです。

事務処理的な業務は、自宅で済ませ、オフィスワークに求められるのは、クリエイティブなグループワークではないでしょうか。

利便性や規模性だけでなく、「如何にクリエイティブな環境を提供できるのか」が求められているのです。


  1. クリエイティブな視野の提供

企業のオフィスワークの価値はイノベーションの創出にあります。

そのためには、とにかくアイディアを捻り出すことが重要で、固定した自席と会議室との往復だけでは限界があるのではないでしょうか。

太刀川英輔氏の著書「進化思考」にもあるように、生物の生態になぞらえて、思考の補助線を予め用意した上で、課題解決の方策を検討していくと、思考のタコ壷に嵌まり込むリスクが減るようです。

最近は、会議室に色の名前や国名・著名人の名前などをつけることが、流行っているようです。

番号などの記号的な表現ではなく個性の発揮を狙っているようですが、一歩進めて会議室ごとに色々な視点を表現してはどうでしょうか。

「大空を飛ぶワシの視点」「地上を歩くヒヨコの視点」「さらに小さな虫の視点」「宇宙から見た地球の視点」など関連する写真などが掲示された会議室の中で考えることも有効だと考えます。

こうしたクリエイティブな視野の提供を求めていくと、ミュージアムの環境と、ワークプレイスとの親和性が高いことがわかります。


  1. 街のクリエイティブ・サロン

ミュージアムの一部をコワーキング・スペースとして活用し、会員制ビジネスを展開してはどうでしょうか。

「ミュージアムで仕事をする」って、かなりステイタスを感じると思います。

さらにリタイアした人たちも、「研究員」の肩書きでサードプレイスとして利用してもらう事も有効だと考えます。

自分がやりたいテーマを街に絡めながら、研究員の肩書のもと、地元でフィールドワークをしていくのです。

街に関して調べるために、街を歩き回り、調査・ヒヤリング・発表を行います。

行政や地元企業から、色々な相談事が舞い込むかもしれません。

研究員の肩書きは、自尊マインドも満たしてくれます。

このようにミュージアムが、クリエイティブな視野を提供するワークプレイスや、研究活動の拠点として、活用されるのです。

ミュージアムは、「街のクリエイティブ・サロン」になります。


最新記事

すべて表示

文化施設事業化のベンチマーク シンコンセッション ⑤

【内容】 大阪城公園の軌跡 京都市京セラ美術館の進化 独自に工夫する水族館・動物園 1.大阪城公園の奇跡 大阪市は、大阪城公園全体の運営を、公募・選定した民間事業者に任せるPMO(Park Management Organization)事業方式で、公園管理費用を賄った上で、3億円前後の納付金(借地料)を受け取ることに成功しています。 PMO事業は、一般的な PFI事業よりも、さらに運営自由度が高

社会ニーズの把握2:toB(企業・ビジネス)ニーズの把握 シン・コンセッション ④

【内容】 マーケティングの進化への対応 スポンサー広告と一般広告との違い 多様性を求められる企業活動 文化施設スポンサードの可能性 1.マーケティングの進化への対応 テレビなどのマス広告は、「認知」を広げるには有効ですが、ニーズが高度化した日本のような成熟市場では、必ずしも売り上げに直結する訳では無く、より進化したマーケティング手法が求められています。 「認知→関心→検討→購入」というマーケティン

社会ニーズの把握1:toC(市民・利用者)ニーズの把握 シン・コンセッション ③

【内容】 高度化する生活者ニーズへの対応 野球場の進化に学ぶ 複合ワンストップ体験の提供 1.高度化する生活者ニーズへの対応 ミュージアム「変革」の起点は、「西洋・近代・名画偏重」のブロックバスター展に頼らない「日常使い運営」にあります。 「日常使い」とは、「何となく(遊びに)行きたくなる場所」になることですが、その前提として、生活者が「楽しみ体験に欲張り」になり、「求める質と量が向上」していると

bottom of page