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「築技」のコンテンツ化 アップデート ⑧

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2024年9月25日
  • 読了時間: 4分

【内容】

  1. 築技食べ比べセットの提供

  2. 築技体験パスポート(あるいはツアー)の提供

  3. 築技ソムリエの設定

  4. 「築地」を回遊する仕組み

 

観光客は「築地」に何を求めているのでしょうか?

もちろん「本物素材を使った美味しい食事」もあるでしょうが、それ以上に「築地ならではの食体験」を求めているのではないでしょうか?

前述したように「築地」の老舗専門店に培われた「築技(つきわざ)」とは、日本全国から集まってくる食材をもとにして、同じ食材であっても種類、部位、産地、季節などによる「素材の違いを吟味」できる事と、銀座や日本橋の一流料理人が作り出そうとする「様々な料理との相性を熟知」している事だと言えます。

「築地ならではの食体験」とは、「築技」で生み出される「食べ比べと相性体験」と言えるのではないでしょうか。

 

1.築技食べ比べセットの提供

各専門店或いはセレクト市場では、単に美味しい食材を販売するだけでなく、「食べ比べ」セットとして提供することを提案します。

例えば、現在でもある「ウニの食べ比べ」に加えて、マグロの部位の食べ比べや産地による「鶏もも肉」の違いの食べ比べ、あるいはカツオとマグロ、サバ、イワシなどの削り節の食べ比べ、塩や味噌、米など「築技」を凝らした食べ比べセットを企画して行ってはどうでしょうか。

土産話として持ち帰りたくなる、種明かしのような食べ比べ解説やウンチクも有効ですし、単品で提供するよりも、高単価になると考えます。

また、わさびや出汁などの各種料理との相性についても体験できると楽しいと思います。

さらに、「食べ比べパーティ」に対応したセットも考えられます。

珍しい食材や食材に関するウンチクは、グループでの集まりや友人などを招く口実にも有効です。

自分一人の空腹を満たす食事だけではなく、他人をもてなし祝う食事の中から「食文化」が育まれることを踏まえると、「食べ比べパーティ」こそ、「築技」の腕の見せ所といえるかもしれません。

 

2.築技体験パスポート(またはツアー)の提供

食べ比べを基本にした「素材の違い」や「料理との相性」について、専門店店主のレクチャーを受けられる体験プランの商品化も可能だと思います。

マグロの個性と味の違いを体験したり、わさびの種類や下ろし方による味の違いを体験できる有料プランです。

また試食だけでなく、包丁の切れ味や研ぎ方を体験できる企画も可能です。

築地への期待は、単に美味しいものを食べたいだけではなく、それぞれの専門店の「こだわりと技」を体験することではないでしょうか。

検疫の関係で、食材を母国への土産として持ち帰ることが難しいインバウンド客が、購入するわけでもないのに、専門店で色々解説を受けることは店の迷惑になりますが、体験プランとして商品化されていると、お客も尋ねやすく店側も工夫を凝らして、丁寧に対応することになると思います。

食べ比べだけでは無い、作り手の思いやこだわりなどを含めた築技体験になると考えます。

各店が趣向を凝らした「築技体験プログラム」の腕を競うことで、「本物の食のテーマパーク」になります。

 

3.築技ソムリエの設定

「築地」に潜む様々な「築技の習得」も、コンテンツ化してはどうでしょうか。

野菜ソムリエなどの検定に倣い、「築技」という暗黙知を、明文化して段階をつけることによって、それを習得しようとする一般客が、ファンとして繰り返し通ってくれるようになります。

築技ソムリエなど、「うんちく」を語りたくなる機会づくり、「築地」の魅力を語ってくれる「代弁者づくり」の仕組みは、築技の価値向上に有効だと考えます。

 

4.「築地」を回遊する仕組み

第1ステップ:「築地セレクト市場&炉端BBQ」

とかく敷居が高くなってしまう専門店の商材を、セレクトして道の駅の直売所方式で販売する「築地セレクト市場」を作ります。

お店側は商材を搬入するだけですから、負担も少なく、お試し購買してもらいます。

お客側は、さまざまな商材が一堂に並ぶ中から、自分の好みに合わせてピックアップして購入することが可能です。

購入した食材は、「炉端BBQ 広場」で調理して飲食できるようにします。

鮮度と旨味にこだわった「築地」の食材のお試し体験です。

第2ステップ:「築地回遊体験」

そして「築地」に慣れた段階で、各専門店に足を運んでもらいます。

竹製の「市場かご」を目印に、各店を回遊して、お店のこだわりを聞きながらや、様々な食材の比較試食か可能にします。

こちらももちろん購入した食材は、「炉端BBQ広場」で調理。飲食可能にします。

このようにして段階的に「築地」の商材と店の雰囲気に慣れていって貰う事が重要です。

 
 
 

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