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エリマネの可能性と課題 共創から競創へ ⑤

執筆者の写真: admin
admin
2024年4月24日
読了時間: 3分

【内容】

  1. まちづくりとエリアマネジメント

  2. エリアマネジメントの課題

  3. エリアマネジメントの進化の必要性

1.まちづくりとエリアマネジメント

2000年頃から街の活性化の切り札としてエリアマネジメント(以下エリマネ)という考え方が積極的に導入されるようになりました。

国交省の「エリアマネジメントのすすめ」によると、「地域における良好な環境や地域の価値を維持・向上させるための、住民・事業主・地権者などによる主体的な取り組み」と定義されています。

エリマネは、百貨店のように街を一つの事業体と見立てて、まちづくりを共同で推進していこうと言う試みです。

特定のエリアを設定し、これに関わる町内会、商店街、NPO法人などが、共同で組織を設立し、地域の将来像やプランを策定・共有した上で、地域の美化・緑化をはじめ、公園や公開空地などの維持管理、地域のPRや広報などを行います。

都市再生特区を適用する開発事業において、エリマネが必須項目となり、容積ボーナスと引き換えに事業主体のディベロッパーを中心に、地域連携を模索する活動が推進されてきました。

2.エリアマネジメントの課題

先進事例とされる欧米の都市でエリマネが導入された背景には、防犯や美化という喫緊の課題があり、BIDという地域を設定して地権者たちが「街の共益費」名目で拠出した資金をもとにエリマネ活動を行い、治安を改善し地域の価値を向上させる必要性がありました。

安全や清潔が所与の条件になっている日本の都市では、エリマネ活動に対して、主に地域活性化のための「イベント屋さん」という認識で定着してしまっているようです。

そしてディベロッパーの開業準備金が枯渇するにつれエリマネ活動の原資も減少し、「イベント疲れ」とも相まって、活動が尻すぼみになっていく事例が多いようです。

「大阪版 BID 」として注目された「梅田エリアマネジメント」も集めた共益費の分配方法に関して、関係者の合意を得ることが難しく、公平性の観点から維持管理系の項目にしか活用できずに柔軟性に欠けている状況です。

ある企業幹部は「エリアマネジメントと言っているけれど、コストセンターになっているだけで、本当の意味のマネジメント(=経営)はしていないよね」と辛口の批評をしています。

3.エリアマネジメントの進化の必要性

現状のエリマネは、ワークショップなどを開催して、みんなで街の魅力を再発見し、課題を共有することがゴールになってしまっています。

街の活性化にはもっと自律的な経済圏を形成する思考が必要です。

その意味で本来の意味の都市経営やタウンマネジメントが必要なのだと考えます。

芸能事務所におけるマネジメントとは、タレントの才能を発掘し磨き上げ、楽曲を提供してライブ活動で集客し、メディアに出演して知名度を高め、CDなどのコンテンツを販売し、テレビ広告料などで収益を積み上げていく一連の価値化プロセスを指しています。

街にもこのような思考やプロセスが必要なのではないでしょうか。

例えば

  1. テーマ性のあるイベントを開催で特徴化を図る。

  2. メディアとの連携で知名度向上&ブランディングする。

  3. 地域だけでなくファン・コミュニティを形成する。

  4. 企業タイアップやスポンサードを得る、

という流れが想定されます。

街でイベントを開いて集客し、飲食消費などから賃料を得て、その一部を共益費にあてる「集客型」だけでなく、街の魅力を、オンラインを通じて発信し、都市外の地域・企業のコミットから収益を得る「コンテンツ型」を志向すべきです。

街のコンテンツを価値化して展開・活用していくためには、インプット(発掘方法)&アウトプット(発信方法)を戦略的に設計し、街の魅力として可視化する必要があります。

 
 
 

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