top of page
検索

グランドレベル革命 ⑤ 活用のための課題⑵事業のバランス感覚

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2022年7月13日
  • 読了時間: 2分

街ぎわプレイス活用のもう一つの課題は、「民」の事情における「事業バランス」です。都心部の路面は、高い賃料でテナントに貸せる場所が多いため、路面店利用されている場合がほとんどです。銀座や表参道などの一等地は月坪10万円を超える賃料も珍しく有りません。「パーソナルな表現と交流の舞台」としての活用は、事業性に乏しいため一般店舗の賃料負担能力に太刀打ちできません。かといって人通りの少ない場所では、集客力も弱いため中々機能できない状況です。都市部において「パサージュ」的な場所が見つかると可能性が高まります。有楽町エリアでは「スリットパーク」として計画されていますが、ビルとビルの間の路地的なスペースにコンテナやキッチンカーを持ち込み、イノベーショナルな環境を作り出す試みをしています。抜け道的なパサージュは非常に分かりやすいですが、鉄道高架下や駐車場などの活用も検討可能です。「都市のスキマ空間」をいかに発見・発掘できるかが鍵と言えます。「パーソナルな表現と交流」を誘発するには、飲食サービスが有効なのですが、メニューのバリエーションを揃え、集客や居心地を生み出すためには、単独ではなく屋台村のように一定の集積が必要なってきます。大儲けを目指す訳ではないですが、事業の継続性を維持するために飲食サービスが集積して来ると、今度はビル内に入居している既存飲食店の営業を妨害しないように、配慮・調整する必要が出てきます。六本木ヒルズなど複合都市開発が、サマーイベントで屋台を設営する際には、まず施設内の飲食テナントに声がけして優先的に出店できるようにするなどの配慮を忘れません。このように街ぎわプレイスの活用には、事業のバランス感覚と相当の調整・手間が必要になってきます。何にための活用なのか?そのためのリスクとリターンとをしっかりと見極めておくことが重要です。単なる賑わいづくりや出店収益以外の、自分表現や相互コミュニケーションの誘発などのゴールに合わせたプログラムを想定して事業推進いくことが求められるのです。

 
 
 

最新記事

すべて表示
事業価値 マインド・メイキング ⑨ -「共感」を経済のエンジンに変える都市開発モデル-

【内容】 第1章 共感を中心に据えた新しい経済構造へ 第2章 3つの収益ドライバー:会員・推し活・ブランド価値 第3章 共感が循環する持続型都市経済モデルへ   第1章 共感を中心に据えた新しい経済構造へ これまでの都市開発は、テナント収益や物販売上など、従来型の商業収益を基盤としてきました。しかし、成熟社会において人々の消費行動は大きく変化しています。 物やサービスを「便利だから」「安いから」で

 
 
 
方策3:時間プログラムの設計思想:マインド・メイキング ⑧ - 季節とともに生きる都市のリズム -

【内容】 第1章 時間の流れをデザインするという発想 第2章 季節と共に育つプログラムの仕組み 第3章 「再来訪」が生み出す都市の持続可能性     第1章 時間の流れをデザインするという発想 マインド・メイキングの考え方では、建物や空間の形だけでなく、「時間の流れ」そのものをデザインすることが大切だと考えます。 都市や施設は、一度完成したら終わりではなく、人々が訪れ、過ごし、また戻ってくることで

 
 
 
方策2:体験導線の設計 マインド・メイキング ⑦ -「気づき→学ぶ→行動→推す」が生み出す共感の循環-

【内容】 第1章 体験を通じて理念を“生きた価値”にする 第2章 「気づき→学ぶ→行動→推す」の四段階の意味 第3章 共感の循環が生み出す都市の新しい力     第1章 体験を通じて理念を“生きた価値”にする 現代の都市や施設では、どれほど立派な理念を掲げても、人々の心に届かないことがあります。 その理由は、理念が「読むもの」や「見るもの」にとどまり、実際に“体験する”形に変換されていないからです

 
 
 

コメント


bottom of page