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グランドレベル革命 ⑦ OS方策1:可動産での見世づくり

街ぎわプレイスにおける表現・交流を促す OS方策としてまず「見世づくり」を検討します。「店」の語源になった「見世」はさまざまな商品を並べる棚を意味します。高知の日曜市やマルシェは魅力的ですが、都心ワーカーのマジョリティが参画するには、ハードルが高すぎます。トラックマーケットはどうでしょうか。「モノ」を介して人と交流することが主目的で利益追求の商業ではないため、開業コストが高い建物内の固定店舗は無理ですが、低コストで運用できるフード&ショップトラックでなら遊・文化系のサービス提供など様々なトライアルが可能ではないでしょうか。

技術革新が進みMaaSと自動運転技術とが定着すると、自動車交通の効率が高まり、道路における移動利用の縮小が想定されます。「道路におけるプレイス化の潮流」です。国交省では「2040年道路の景色が変わる」という構想を提示し、交通量の少ない時間帯を利用して路肩空間(カーブサイド)にフードトラックなどが停車して営業できるようなイメージで利活用が模索されています。これを前提に建物低層部も路面店を計画するようになると、これまでは自動車中心であった幹線道路沿いが、ゆったりした歩道を挟んで建物路面店とフード&ショップトラックが並ぶ賑わい街路に変貌します。利活用時間は限定されますので、固い建物の「不動産」ではなく、変化・移動できる「可動産」と言う新しい事業領域が生まれます。しかも東京都23区の道路面積は「100㎢」と言う膨大な面積で、その5%でも活用できると「5㎢(東京ドーム100個分)の可動産」が生まれます。まさに東京の風景を一変させるインパクトを持つのです。

人通りの大小や季節、時間によって入れ替わり、街に変化と彩りをもたらす非常に魅力的な街づくりアイテムになると考えます。トヨタ自動車が2018年に CES で発表した「e-palette 」は非常にインパクトのあるコンセプトでした。速く移動する自動車ではなく、「可動産」車は自動運転とも相性が良く、生活街路でも対応可能です。

既存のキッチンカーのように「弁当販売」に特化するのではなく、「クラフト(自家製)」をコンセプトに見世を開いてはどうでしょうか。服飾、雑貨やアクセサリーから各種アート作品、工芸品などの移動販売や各種ホビー教室や占いサービス、趣味サークルの発表会などが開けると素敵です。「可動産の見世」は限られたスペースですので、提供サービスも限定的になります。一台だけでは集客力に乏しいかもしれませんが、屋台と同じく5−6台集まるとメニュー・バリエーションが増え存在感を発揮します。街路だけでなく、公園・広場や駐車場で定期的な「可動産」マーケットとして定着すると表現交流を促す OS方策として非常に可能性を感じます。


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