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コリビングの基本方針 コリビング ⑤

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2025年3月21日
  • 読了時間: 4分

【内容】

  1. 論点整理

  2. コミュニティの特性

  3. ワクワク・コミュニティとしてのコリビング

 

 

1.論点整理

基本方針の設定にあたって、これまでの論点を整理します。

  1. 「社縁の崩壊」に伴い、新しいコミュニティが求められ、コロナ禍を経た生活のリデザインの潮流から、「働けて遊べて住める」都市型コミュニティとして、コリビングに注目が集まるようになる。

  2. プライバシーを確保しながら、充実した共有スペースも活用できる「緩やかな隣人関係」が、コリビングの魅力。

  3. 狭い部屋に隔離され、孤独なマンションから、息苦しいシェアハウスへ。そして「緩やかな隣人関係」を形成できるコリビングへの進化は、都市生活ニーズの必然。

  4. 共用スペースでの「コミュニティの質」が、コリビングの価値を決める。ハードだけではなく、「場×機能×仕組み」によるコミュニティ運営が課題になる。

 

2.コミュニティの特性

コミュニティの本来の意味は「特定地域の住民による相互扶助集団」でした。

しかし近年は、地域を超え、リアル空間を超えて使用されたり、相互扶助的精神を超えてビジネス用語としても使用されるようになっています。

これからのコミュニティは、地域の自治会や町会など地域コミュニティから、課題解決型、趣味・文化型などの様々な共感テーマを核にしたコミュニティが主流になると考えます。

コワーキングスペースにおけるビジネスコミュニティや、企業が運営するファンコミュニティも増えていくと予想されます。

コミュニティ活動は、緩い運営スタイルであるが故に、持続する仕組みづくりが難しいですが、「目的・コンセプト・デザイン」の設定が、非常に重要になると考えます。

  1. 目的・目標:なんのための活動なのか?

  2. コンセプト:そのためにどのような活動体制にするのか?

  3. コミュニケーションデザイン:さらにそれをどうアピールするのか?コミュニティ活動を、仲良し活動や属人的な苦労に依存する活動ではなく、持続性のある活動にしていくには、発信・発表を前提としたコミュニケーションデザインが不可欠です。

 

あと、コミュニティの大きな特性は、その事業構造にあると考えます。

株式会社と違い「公益的」なイメージを纏うコミュニティは、行政の事業や助成の受け皿になると共に、民間企業からも協賛・協力を得やすい立場になっています。

さらにクラウドファンディングによる資金調達とも相性が良いようです。

また、シェアリングエコノミーとして、モノ・お金・サービス・空間や知恵を共有化し、有効利用していこうという動向を踏まえ、単に消費して満足するだけでなく、プロセスを通じて、人と知り合えたり、交流できたりする社会的利益に重きを置く傾向も出てきています。

プロボノのように自分の本業やスキルを、ボランタリーに提供することによって人件費を削減することも可能になります。

このようにコミュニティに関しては、「多様な収益源」を確保する事が可能になると共に、「さまざまなコスト削減方策」も活用可能です。

このあたりの共感テーマ(善意)を核にした、「緩いけれど高コスパな事業構造と経済圏」が、コミュニティの強みだといえます。

 

3.ワクワク・コミュニティとしてのコリビング

コリビングの価値は、ハードのスペックだけではなく、「どのようなワクワク・コミュニティを形成できるのか?」にかかっていると言っても過言ではありません。

そのためには仲の良い住人が集まっている「内向き」ではなく、「社会とどう関わるのか?」という「外向き」のコミュニティを仕組んでいく必要があります。

音楽、文学、料理、アート、ものづくり、マンガ・アニメ、ゲームなど自分たちが好きな事で集っても良いと思いますし、子育て、高齢化・福祉から気候変動など地域や社会課題を取り上げても良いです。

もっとビジネス寄りにイノベーションや技術革新に関するテーマ設定でも良いと思います。

とにかく会社生活だけではなく、「社会を前向きに生きる舞台:ワクワク・コミュニティ」がコリビングだと言えます。

ここでは「ワクワク・コミュニティ」の具体化方策として、3つの方向性を例示していきたいと思います。

A:音楽や漫画・アニメ、ゲームなどの趣味や、アート、文学、料理などの特技で集う様に、自分たちの興味や推しをテーマにしたワクワク・コミュニティ

B:スタートアップやイノベーションはもちろん、子育てや高齢化・福祉、気候変動など、ビジネスや社会課題をテーマにしたワクワク・コミュニティ

C:上記の個人ニーズに対して、法人ニーズとして「福利厚生、広義の人材育成の場」となる、法人共用のワクワク・コミュニティ

 

以降でそれぞれの詳細を解説します。

 
 
 

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