検索
  • admin

コンセプト再考 ③ コンセプトの変遷・動向

都市開発は、これまでに五段階の変遷を経ていると考えます。前述したように戦後復興から高度経済成長期の1.0:建てれば売れた時代。2.0:マーケティングの時代。3.0:デザインなど付加価値の時代。4.0:コミュニティなどの時代。そしてコロナ禍を経た5.0:ハイブリッド開発の時代と言う五段階です。

これに対応して開発コンセプトも従来であれば、市場調査や競合分析をした上で、マーケット・ポジショニングを提示すれば、よかった時代がありました。「〇〇なマーケット特性だから〇〇を作る」というポジショニング思考でのコンセプト提示です。それに対して成熟社会化し、基本ニーズが満たされ、 E コマースという新しい競合も含めて、マーケットが飽和状態にある現状では、市場思考で糸口を求めても答えは有りません。そのエリアの特性や事業主体の DNAをリソースにして、その施設からどんなビジョンや提案ができるのか?が価値になってきます。「〇〇な私たちと共に、〇〇な未来を創りましょう」というビジョン共創型のコンセプトが支持を得やすくなってきています。東京ミッドタウンの「ジャパン・バリュー」や虎ノ門・麻布台プロジェクトの「Modern Urban Village」などです。

コンセプトのメーセージの複層化に伴い、関係者に的確に伝達するために、コンセプトも単にキーワード提示ではなく、それを補足する言葉とともに、戦略ストーリー型への変化が求められます。 着目点を示し、方策やプロセスを示し、その成果として得られるゴールを共有する必要があるのです。「〇〇をこう活かすと〇〇になって、〇〇なゴールに辿り着く」という起承転結を示すことが有効です。

最新記事

すべて表示

都市開発において非常に重要な役割を担う低層部の「街ぎわプレイス」ですが、通常は総合設計制度などを活用するために公開空地として計画されます。 営利利用が認められない為に、ビル風が吹き抜ける寒々しい公開空地がほとんどではないでしょうか。最近になって、公開空地のあり方について議論され始め、ランチタイムにキッチンカーが営業していたり、外向きのカフェが設けられる事例も見られますが、その場所をどのように活用す

都市開発において当然ですが「建築のあり方」は特に大切です。 ですから設計コンセプトの手がかりとなる「企画・構想(開発)コンセプト」を明確に示す必要があるのですが、逆の流れになっているのが現状ではないでしょうか。 開発プロジェクトは「取り敢えずボリュームスタディしてみる」と称して主要用途を容積率一杯に作った計画からスタートします。何度か、このボリュームスタディを目にしている内に、プロジェクトチーム内

私たちは、コンセプトの抽出にあたって、共創ワークが不可欠だと考えます。共創ワークとは、プログラムに沿った関係者とのグループディスカッションを指します。 共創ワークでコンセプトそのものは抽出できませんが、その前提となる「目指すべきゴール」「現状と事業条件」などの共有を通じて「課題」が明確になります。それに加えて「地域の潜在性・自分達の DNA」の再認識プロセスが非常に重要です。 これまでのように、マ