検索
  • 松岡 一久

ソーシャルマッチングの必要性

先日FIACS理事でもある博報堂の小林洋志さんと、団体としての方向性について意見交換しました。その際にベンチマークにしたのは古民家再生活動で実績を上げている(一社)NOTEの活動スタンスでした。NOTEは「古民家は日本文化の資産として保存すべき」という社会課題と「保存する費用はどうする?」という現実問題とを「古民家ホテルとして再生する」という手法で解決しています。古民家をホテルとして再生するには、法規制や資金調達など様々なハードルがありますが、「丹波篠山の城下町丸ごと古民家ホテル:NIPPONIA」の成功で注目を集め、インバウンド需要に対応できる観光魅力事業という事業分野を生み出し、JR西日本との提携や官民連携の古民家再生ファンドの創設につながっています。社会課題と現実問題との間のハードルをクリアすることによる「ソーシャルマッチング」的な手法で新しい事業分野を開拓したのです。同様に「文化的な価値観を育てるべき」という社会課題を「東京都心の特区開発事業におけるソフトメニュー」とマッチングしていくことにより、解決・普及出来ないかというわけです。現在は観光案内所や外国人向け託児所など非常に限られた分野の事例しかない特区のソフトメニューを拡張性ていくことは、東京の国際競争力の強化にも寄与できると思います。これまでにない様々な選択肢を提供していきたいと思います。


最新記事

すべて表示

都市開発において非常に重要な役割を担う低層部の「街ぎわプレイス」ですが、通常は総合設計制度などを活用するために公開空地として計画されます。 営利利用が認められない為に、ビル風が吹き抜ける寒々しい公開空地がほとんどではないでしょうか。最近になって、公開空地のあり方について議論され始め、ランチタイムにキッチンカーが営業していたり、外向きのカフェが設けられる事例も見られますが、その場所をどのように活用す

都市開発において当然ですが「建築のあり方」は特に大切です。 ですから設計コンセプトの手がかりとなる「企画・構想(開発)コンセプト」を明確に示す必要があるのですが、逆の流れになっているのが現状ではないでしょうか。 開発プロジェクトは「取り敢えずボリュームスタディしてみる」と称して主要用途を容積率一杯に作った計画からスタートします。何度か、このボリュームスタディを目にしている内に、プロジェクトチーム内

私たちは、コンセプトの抽出にあたって、共創ワークが不可欠だと考えます。共創ワークとは、プログラムに沿った関係者とのグループディスカッションを指します。 共創ワークでコンセプトそのものは抽出できませんが、その前提となる「目指すべきゴール」「現状と事業条件」などの共有を通じて「課題」が明確になります。それに加えて「地域の潜在性・自分達の DNA」の再認識プロセスが非常に重要です。 これまでのように、マ