消費単体では難しい「出掛けるきっかけ」として、日常的な実践スポーツである「ヨガ」が想定されます。日本のヨガ市場は2600億円、毎月ヨガ継続している人口は590万人で、潜在者を含めた今後のヨガ人口は1600万人(日本のヨガマーケット調査:2017)と想定されています。さらに単なる趣味では無く7割が食生活やライフスタイルとして取り入れていると言います。ヘルスケア的な間口の広さとライフスタイル購買への展開性、さらにコミュニティ化の可能性が「ヨガ」の魅力です。ヨガスタジオと健康・美容を重視した関連商業を複合化する構想が浮かび上がってきます。
より求心力を持たせるために「無理なくメタボ改善したいパパ、外出の口実が欲しいママ」が集い、通える「コワーキングオフィス」を併設してはどうでしょうか? コロナ禍でリモートワークが増えたけれど、ずっと家にいると息が詰まるし、運動不足も気になる。というニーズに応えてメンバーを増やすのです。朝からコワーキングオフィスで仕事して、夕方にヨガプログラムをこなした後、夕食の買い物をして帰る平日、ヨガ仲間を集めたワークショップを含めて半日を過ごす週末の生活リズムが想定されます。「遊べて仕事もできるヨガスタジオ」の誕生です。これは、「コーヒーを楽しめる本屋:T-site」と同じくライフスタイル施設になると考えます。ヨガスタジオの周辺では、オーガニック・カフェ&ダイニングや健康・美容関連の衣食住関連売り場が想定できます。ビーガンなどの健康重視食品、自然派コスメ、アスレジャー&アウトドア・ファッション、健康・美容関連の書籍やグッズとインテリアが並ぶライフスタイル展開が可能です。全体はチョット西海岸風のオーガニックで知的ムード漂う環境演出でしょうか。ヨガ教室はもちろん、健康・美容ワークショップやヘルシー料理教室など多彩なプログラムを開催可能です。
施設全体で3000㎡程度を想定し、年間利用者数は30〜50万人が目標です。都心部ではなかなか難しいですが、郊外住宅エリアにおいて新しい知縁コミュニティを育む中核施設として可能性があると考えます。日常的に健康で前向き・元気な人たちが、集い楽しむ風景は、さらに周辺に人を集めるマグネットとして機能します。戦略的に展開すれば、時代が要請するWell Being なライフスタイルを先導するリーディング・プロジェクトとして打ち出すことが可能です。複合都市開発プロジェクトであれば、オフィスやレジデンス、リゾート施設と連携させ、総合的なブランディングを推進することも可能になると考えます。
「遊べて仕事もできるヨガスタジオ」は新しいライフスタイル施設の一例ですが、今後は「□□できるオフィス」や「仕事もできる△△」的な〇〇MIX展開を検討するべきではないでしょうか。
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