top of page
検索

卒・売り場思考の商業施設⑩ ソシオ・マーケットプレイスの未来

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2022年2月4日
  • 読了時間: 2分

都市を多様な人・モノ・環境との実感交流の舞台と想定すると、商業施設はマスターゲットに「モノ」の売り買いする場ではなく、ソシオ同士が「価値観やストーリー」の売り買いする場として価値を持ちます。例えば飲食業で言えば、単に「美味しい料理を提供する」だけでなく、創作における独自のストーリー価値を語れる「都市型6次産業化」した方がソシオにとって価値が高まると言う事になります。そのためには飲食だけなく、他業界と連携した都市体験の一部として位置付けた活動が必要で、音楽やpopカルチャーも含めユーザーの反応やフィードバックを、次の創作に生かし進化させる事ができる仕組みが大切です。更にはスペインのグルメ都市サン・セバスチャンの美食クラブのように、レシピをオープンにしながら料理人だけでなく研究者やアーティストを含む様々な人が「食文化づくり」に参画できるような仕組みも魅力的です

さらに新しい知見と出会える場としてのミュージアムや図書館・書店や、お酒や食事を介しながら出会い対話する場としてのクラブ・バー・カフェ・レストランなどが想定されますが、いずれも建物内部で活動が完結してしまっては、新しい実感交流を通じた進化が促せません。街なかにハミ出し、他の場の活動と混じり合い、化学反応のように進化していくことが重要なのです。ソシオ起点の「次世代の生活文化」を発信するには、均質なホワイトキューブではなく、地域(空間)的なつながりや歴史(時間)的な文脈を継承した「曲(クセ)のある環境」が優位なのです。これからは創造性を刺激する沢山のフックを織り込まれた環境が求められるのだと考えます。

個人とソシオを刺激するフックとして、真実性(相応しさ)と歴史性(サスティナビリティ)とが重視されるようになるのです。「世界観とストーリー」を纏ったリアル環境をショールームとして生かし、オンライン上で収益を獲得していくのです。近代都市は人間に文明として合理性と利便性とを与えてきました。これからは人間が文化として土地の曲を生かしながらコンテンツを上書きしていく番です。個人がソシオとしてお互いに情報を受発信し輝き合える、更に総体として人間と都市とが輝き合える【ソシオ・マーケットプレイス】こそ卒・売り場思考の商業施設の未来形であると考えます。

 
 
 

最新記事

すべて表示
方策2:“共体験”ドリブンのプログラム設計 日本バリュー都市 ⑧

【内容】 第1章 都市における「共体験」の意義 第2章 プログラム設計の具体像 第3章 都市に埋め込まれる導線と効果   第1章 都市における「共体験」の意義 現代の都市は、多様な文化や人々が集まり交差する舞台でありながら、その交流が十分に深まらないまま通過的に終わってしまう場面が少なくありません。 商業施設や観光資源は整っていても、それを通じて「人と人が一緒に体験する時間」をどう生み出すかが、都

 
 
 
方策1:4価値×都市要素のゾーニング実装 日本バリュー都市 ⑦

【内容】 第1章 「4価値」を都市に実装する意味 第2章 ゾーニングによる実装の方向性 第3章 街全体を「価値の地図」とする未来像   第1章 「4価値」を都市に実装する意味 現代の都市開発においては、単なる機能性や利便性だけではなく、人々がその街に愛着を持ち、心身ともに豊かに過ごせる環境づくりが求められています。 その実現のために、経済産業省が示す「日本のブランド価値」の四つの軸、すなわち Ca

 
 
 
基本方針 日本バリュー都市 ⑥

【内容】 第1章 国際的潮流と日本ブランドの追い風 第2章 都市開発における既存の課題 第3章 基本的視点と今後の実装方向   第1章 国際的潮流と日本ブランドの追い風 ここで、これまでの論点を整理しておきます。 近年、日本のブランド価値は国際社会で高く評価されています。 Anholt-Ipsos Nation Brands Index 2023において、日本は初めて総合1位を獲得し、「信頼できる

 
 
 

コメント


bottom of page