top of page
検索

卒・売り場思考の商業施設⑨ 都市の主役シフト

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2022年2月2日
  • 読了時間: 4分

コロナ禍の長期化が現実味を帯びてきています。諺にある「台風一過の晴天」とはいかず、コロナ以前の状態に戻る事を夢想しない方が良いのではないでしょうか。より遠くまで移動しより多くの人との交流が価値になったり、より多くの人・モノ・情報を集積させ沢山のお客様での賑わいを目標にしたり、一斉一律での効率良い行動を求める時代は終焉したニューノーマルを想定すべきです。ホワイトカラーの仕事の殆どがオンラインで可能な事を経験し、これまでの都市づくりの原理とされてきた「移動・交流/集客・集積/一斉・一律」などの「量の経済性」を基点とする価値観がシフトしました。今後は経済合理性中心だけではない「リアル都市の役割」を見極めていく必要があると考えます。「多様かつ濃密な情報交流」という点が、リアル環境の優位性だと言うことが明らかになって来ています。オンライン1st時代の都市は「集まって効率よく働く場」ではなく「様々な活動(=遊び)を通して輝きあう場」としての役割・機能を備えて初めて、ワザワザ出かける場所として価値を持つのではないでしょうか。都市の主機能は「働・生産」ではなく「遊・文化」にシフトしたと考えます。それに伴い経済合理性・利便性を求めて集まる法人(企業)ではなく、より個性・文化性に磨きをかけ発信するために活用する個人が、都市の主役になる時代です。

宗教や哲学的には生の意義とは「他者との関わりを通じた進化にある」と言われます。人間の脳は自分一人で考えると、「脳内生活」で紡ぎ出す迷走ストーリーに陥ってしまう傾向にあるそうです。そしてインターネット検索のアルゴリズムが生み出すフィルターバブル状態がこの迷走を助長してしまうのです。この迷走を予防するためには、敢えて都市に移動し人・モノ・環境との実感交流を経て、多様な視点でしなやかな思考を練り上げていく必要があるのです。多様な人・モノ・環境との実感交流の舞台こそ、これからの都市の役割だと考えます。

コロナ禍の長期化が現実味を帯びてきています。諺にある「台風一過の晴天」とはいかず、コロナ以前の状態に戻る事を夢想しない方が良いのではないでしょうか。より遠くまで移動しより多くの人との交流が価値になったり、より多くの人・モノ・情報を集積させ沢山のお客様での賑わいを目標にしたり、一斉一律での効率良い行動を求める時代は終焉したニューノーマルを想定すべきです。ホワイトカラーの仕事の殆どがオンラインで可能な事を経験し、これまでの都市づくりの原理とされてきた「移動・交流/集客・集積/一斉・一律」などの「量の経済性」を基点とする価値観がシフトしました。今後は経済合理性中心だけではない「リアル都市の役割」を見極めていく必要があると考えます。「多様かつ濃密な情報交流」という点が、リアル環境の優位性だと言うことが明らかになって来ています。オンライン1st時代の都市は「集まって効率よく働く場」ではなく「様々な活動(=遊び)を通して輝きあう場」としての役割・機能を備えて初めて、ワザワザ出かける場所として価値を持つのではないでしょうか。都市の主機能は「働・生産」ではなく「遊・文化」にシフトしたと考えます。それに伴い経済合理性・利便性を求めて集まる法人(企業)ではなく、より個性・文化性に磨きをかけ発信するために活用する個人が、都市の主役になる時代です。

宗教や哲学的には生の意義とは「他者との関わりを通じた進化にある」と言われます。人間の脳は自分一人で考えると、「脳内生活」で紡ぎ出す迷走ストーリーに陥ってしまう傾向にあるそうです。そしてインターネット検索のアルゴリズムが生み出すフィルターバブル状態がこの迷走を助長してしまうのです。この迷走を予防するためには、敢えて都市に移動し人・モノ・環境との実感交流を経て、多様な視点でしなやかな思考を練り上げていく必要があるのです。多様な人・モノ・環境との実感交流の舞台こそ、これからの都市の役割だと考えます。


 
 
 

最新記事

すべて表示
日本的OSはどのように形成されたのか 日本的OS ④

【内容】 自然との共生から始まった「関係性の思想」 武家の倫理と共同体の協調 二重構造と現代的再評価     1.自然との共生から始まった「関係性の思想」 日本的OS──すなわち「空気を読み、相手を察し、秩序を保つ非言語的な社会システム」は、けっして近代に偶然生まれたもので...

 
 
 
揺れる世界、穏やかな日本“見えない秩序” 日本的OS ③

【内容】 怒りと正義が衝突する世界 なぜ日本は「安定」して見えるのか 日本的OSは“思想資本”になり得るか     1.怒りと正義が衝突する世界 現代の世界は、まさに「揺れている」と表現すべき時代に突入しています。 ウクライナ戦争やイスラエル・パレスチナの紛争、米中による経...

 
 
 
日本的OSとは何か 日本的 OS ②

【内容】 「見えないのに、確かにある」――OSとしての日本文化  「心地よさ・信頼・関係性」――三本柱から成るOS構造 世界が見直し始めた「日本的OS」の価値     1.「見えないのに、確かにある」――OSとしての日本文化...

 
 
 

Comments


bottom of page