商業施設が10万人のファンコミュニティを持つことができれば、ファンコミュニティ自体が大きな価値になると考えます。
タレント事務所のビジネスモデルが参考になるのでは無いでしょうか。タレント事務所は才能ある若手タレントを見つけ商品として磨き上げるのですが、音楽系タレントであれば、小さなホールでのライブ活動だけではお金になりません。ただライブ活動を通じて才能の開花とともにファンが増えていきます。このファンを見える化できると、テレビやラジオへの出演依頼が増えて次ステップに進めます。メディアを通じてファンコミュニティ( Bto C)が大きくなると、そのファンへの訴求やイメージの活用を求めてテレビコマーシャルなどの Bto B ビジネスに繋がるようになります。福山雅治クラスになるとCM一本当たり数千万円という契約料になるようです。
また先日参加した観光関連の学会のシンポジウムで、ツーリズムの変遷について興味深い知見を頂きました。観光学の専門家の中では、マスツーリズムから細分化したニューツーリズムさらに着地型観光へと進化した後に、SNSによる大きな受発信革命が有ったと分析されていました。受信の面で観光地やツアーの評価に最も影響を与える情報源が、「口コミ」になった点と同時に、観光地における様々な体験を「SNS 発信」することが大きなモチベーションになっていると言う事です。そしてその発信が次の観光情報の起点になるという情報循環が起きているのです。
これらの動向を商業施設の活動に展開できるのでは無いでしょうか。生活者の「発信・承認欲求と口コミの情報循環」を活かす視点と、ファンコミュニティを育ててBtoBビジネス化を図る視点です。もちろん全ての商業施設で可能な訳ではありませんが、従来の床貸しスタンスとは明らかに異なるビジネスモデルが可能になる動向だと考えます
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