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地力づくり① ホール・劇場 シン・コンセッション⑧

【内容】

  1. 公共ホールの課題

  2. シン・コンセッションの試算

 

 

1.公共ホールの課題

公共ホールの三重苦については、前述したとおりです。

  1. ホール料金の上限

  2. 住民利用枠の設定

  3. 自主企画の開催

これらの制約が緩和されれば、公共ホールの運営は軌道に乗るのでしょうか。

公共ホール運営の最大の課題は、「運営モチベーション」だと考えます。

ただ単に「管理するだけ」であれば、「貸し館」の申し込みが来るのを待っていれば良いのです。

稼働率が高まり、ホール収入が増えても、自分の給料には反映されませんから、出来るだけ手間をかけずに「楽に管理したい」というモチベーションしか生まれようがありません。

「ホールの収入」と「当事者の報酬」とが連動する「民間による運営」だからこそ、稼働率を高めるために、「積極的な営業」をしていくのではないでしょうか。

さらに「積極的な営業」に不可決なのが、「観客データ」です。

どんな人たちが、そのホールのお客様なのか?

もちろん公演内容によって異なるでしょうが、「集客しやすいお客様イメージ」を把握しなければ、営業のしようがありません。

ところが、各ホールは、この「お客様データ」を持っていないのが実情です。

「貸し館」のため、性別、年齢層、客単価、好みの公演ジャンル、観戦頻度などの「お客様データ」は、イベンと主催者{イベンター、プロモーター}に任せきりです。

※正確にはイベント主催者も、販売枚数までしか興味がないため、お客様データを把握している訳ではありません。

 

「モチベーション」や「お客様データ」も無い状況では、ホール運営のノウハウなど経費節約程度になってしまいます。


2.シン・コンセッションの試算

モチベーションとお客様データを入手出来れば、ホール運営はどのように変わるでしょうか。

  1. 積極営業段階:お客様データをもとに、イベント主催者に対して、アピールすることによって、「稼働率を向上」させる事が可能になります。

さらにお客様データをもとに、「ホール料金を上昇」させる交渉も可能になるのでは無いでしょうか?

  1. シン自主公演段階:お客様データをもとにして、「受ける」アーティストの傾向を把握できれば、アーティスト(事務所、プロダクション)と直接 企画・製作の交渉が可能になります。

多少のリスクはありますが、「本当の」自主公演を主催する事が可能になります。

 

このような段階での、収入試算を比較してみましょう。

2,000席のホールで、客単価8,000円の公演を実施する設定で比較します。

  1. 従来スタンス:1.8億円(360日×稼働率50%想定、ホール料金100万円想定)

  2. 積極営業スタンス:3.78億円(360日×稼働率70%に向上想定、ホール料金150万円に上昇想定)

  3. シン自主公演スタンス:16.12億円[360日×稼働率70%×(8,000円×2,000人×満席率80%×手数料50%想定)]

 

積極営業スタンスで、従来スタンスの約2倍、シン自主公演スタンスでは、実に9倍の収入試算になります。

もちろん机上の空論ではありますが、リスクとリターンとを見極めるには有効な数値だと考えます。

さらにお客様データを把握していれば、公演前後の飲食や物販との連動も可能になります。

これこそ「シン・コンセッション」のイメージです。

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