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居場所と役割づくり:「健幸」都市のアップデート:シン健康まちづくり ⑨

【内容】

  1. 便利さを追求する街づくりから「健幸」都市へ

  2. 社会技術としての「健幸アンバサダー」

  3. マチラボ研究員の提案




1.便利さを追求する街づくりから「健幸」都市へ

「健幸都市:スマート・ウエルネス・シティ」は筑波大学教授の久野雅也氏が提唱され、「健康・医療・福祉のまちづくり」の元となった概念です。

健幸都市とは、「出かけたくなる街が整備され、街を楽しむことにより、自然と歩いてしまう街づくり(ウォーカブルシティ)」と定義されています。

生き甲斐を持った生活を維持するためには、それを支えてくれるコミュニティが必要であり、そのコミュニティがあれば、外出回数も増え、人と会い、会話し、そして結果的に消費活動も活発化します。

そのためには、①コンパクトで公共交通が整備された街 ②高齢者が社会的な役割を持てる街 ③健康無関心層を含めて健康情報を提供される街 が必要とされています。

便利さを追求する街づくりから「健幸」都市への転換が求められる訳です。


2.社会技術としての「健幸アンバサダー」

これまで我が国の傾向として、公的保険などの「公助」への依存度がかなり高まり、「自助や共助」があまり機能していない状況が続いてきました。

この状況を自助、共助、公助のバランス良い社会に早急に転換する必要があります。

現在及び将来の課題について正確に理解せず、行動しようとしない無関心層を意図的に動かす社会技術として提案されたのが、「健幸アンバサダー」です。

保健士。管理栄養士などの専門職や、スポーツ推進委員や健康推進委員などの住民委員だけでなく、一般住民や企業社員など、様々な人に就任して貰うことで、たとえ健康に無関心な人がいても、自治会、趣味のサークル、会社、商店街など、どこかでアンバサダーから健康情報を繰り返し提供されることで、ヘルスリテラシーが高まることが期待されています。

健幸アンバサダーは、2019年時点で1.4万人おり、2025年には20万人、将来的には200万人目指しています。


3.マチラボ研究員の提案

健幸アンバサダーはよくできたモデルですが、「健康」目的がハードルになると考えます。

主眼を「街を歩き回る人を増やす」という目的に置き換えてはどうでしょうか。

会社人間だったリタイアした人たちに、ライフスタイルをシフトさせるきっかけづくりが必要です。

それには家人でも会社人でもなく、街に関われる第三の役割として「街の研究所:マチラボ」が有効だと考えます。

マチラボは、

  1. 研究所ですから、街に関して調べるために、街を歩き回り、調査・ヒヤリング・発表を行います。

  2. 研究所ですから、様々な行動が実験・トライアル名目で、認められる可能性があります。

  3. 研究所ですから、行政や地元企業から、色々な相談事が舞い込むかもしれません。

このような活動を通じて「地元の人・コト・街との関係の強化」が図れるのではないでしょうか。自分がやりたいテーマを街に絡めながら、研究員の肩書のもと、地元でフィールドワークをしていくのです。

その研究活動の拠点として、サロンやオフィスが「サードプレイス」になります。

高齢者が生き甲斐を持てる「健幸」都市に必要なのは、「サードプレイス」だけでなく「サードポジション」ではないでしょうか。

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