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平均的・総花的な街づくりではなく、街の個性に磨きをかける:ファン・タウン ⑤ ファン・タウン(=共感人口志向)の街づくりフレーム

執筆者の写真: admin
admin
2022年11月7日
読了時間: 3分

これまでの考察を元に、ファン・タウンの街づくりフレームを検討します。

【内容】

  1. 弱みの補修よりも「強みの増強」

  2. 魅力資源を「突出価値」まで磨き上げる

  3. 魅力資源を磨き上げる(1/100)3乗戦略




1.弱み補修より「強み増強」

ファン・タウンとは「わざわざ繰り返し街を訪れる人(街のファン)を増やす事をゴールにした街づくり」です。

ですから「街の個性・強みを増強」していく方策を柱にします。

従来の街づくりは、行政的にも住民中心主義のため、日常生活における課題解決を、第一に据えて検討されてきました。

課題解決はもちろん大切ですが、それだけでは、「平均点止まり」の街づくりがゴールになってしまいます。

スマートシティ政策の重要指標とされる「リバブル・ウエルビーイング・シティ指標」も、シンガポールやオーストラリアでの都市開発指針を元にしているため、平均的な街づくりを指向する指標になっています。

ファン・タウンづくりでは、成熟社会において、集ファンしていくために「弱みの補修」だけで無く、むしろ「強みの増強」を重視する施策が有効だと考えます。


2.魅力資源を「突出価値」まで磨き上げる

近年の街づくりでは、「我が街の魅力再発見」と題した住民ワークショップが、活発に開催されています。

そこでは地元の隠れた資源を発見し、可視化する作業が行われます。

地元の隠れた「名人、名所、名物」を発掘することは必要ですが、それを可視化しただけでは、集ファンは望めません。

マーケティングにおける経験価値は、「基盤価値」「満足価値」「突出価値」の三段階で整理されます。

ホテルを例に取ると、次のようになります。

「基盤価値」:ベッド、バスルームなど最低限の価値で、提供されなければ「不満」になるレベル

「満足価値」:清潔なベッド、洗い立てのタオルなど、提供されることで「満足」されるレベル

「突出価値」:大画面テレビやチェックイン&アウトでの特別待遇など、「期待を超える」価値レベル

街のファンを育むには、発掘した魅力資源を、一つでも「突出価値」を提供できるレベルまで、磨きあげる必要があります。


3.魅力資源に魅力を描ける(1/100)3乗戦略

街の魅力資源に磨きをかける際に有効なのが、(1/100)3乗戦略です。

(1/100)3乗=1000000の戦略は、教育研究家の藤原和博氏やクリエイティブディレクターの佐藤尚之氏が提唱しているセルフブランディング論です。

1/1000000を目指して同じ領域で何十年も頑張るのではなく、1/100を複数(例えば3領域)持つことを目指す方が、楽しいし、リスクも少ないという考え方です。

走力で言うと1/1000000を目指すには日本トップクラスの実力が必要ですが、1/100と考えれば学校での2~3クラスで一番のレベルになります。

これと掛け算になる個性を見つけて磨きをかけていく訳です。

例えば陸上選手の為末大氏のように世界最速でなくても「足が早い」×「科学的トレーニングに精通している」×「パラスポーツ・ネットワークを持つ」となると他者が追随できない 【ONLY ONE的なユニークな存在】になるのです。


1/100というのは、例えばという話で、現実的には、1/10でも構いません。要するに「希少性の掛け算」という考え方が、不可欠だという事です。


街の魅力資源においても、資源そのものの「第一」の潜在力に加えて、「第二」、「第三」の評価軸をどう発見・設定し、磨きあげて行くかが重要なのです。



次回以降で街の魅力資源と「人、場所、コト」に区分して、その磨き方・実践方策について検討したいと思います。

 
 
 

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