top of page
検索

接客業の現在地:おもてなし2.0 ②

執筆者の写真: admin
admin
2023年7月12日
読了時間: 3分

【内容】

1.接客業とは

2.接客業の魅力

3.接客業の課題



1.接客業とは

今回の検討対象となる「接客業」とは、飲食・宿泊サービス、小売・販売、理・美容院などの生活サービス、病院・保育園、老人ホームなどの医療福祉サービスを想定します。


経産省ではサービス業を、下記の9つに分類しています。

①情報通信業:メディア、サーバ運営会社など

②運輸業・郵便業:交通関連、郵便局、倉庫会社など

③不動産業・物品賃貸業:不動産会社、リース会社など

④学術研究・専門・技術サービス業:研究所、法律事務所、デザイン会社など

⑤宿泊・飲食サービス

⑥生活関連サービス業:理・美容院、遊園地など

⑦教育、学習支援業:学校、塾、各種教室など

⑧医療・福祉業:病院・保育園、老人ホームなど

⑨その他


農林水産業の第一次産業、工業の第二次産業に対して、サービス業は第三次産業に区分され、日本のGDPの70%をしめ、就業人口でも70%を占めています。

先進国では経済の高度化に伴い、サービス業が都市型産業として、産業の多くの比率を占める分野になっています。

サービス業は、情報通信業や学術研究・専門・技術サービス業などのように資本集約型の分野と、宿泊・飲食、教育、福祉などのように、労働集約型の分野に、大別されます。

接客業は労働集約型のサービス業に位置付けられます。



2.接客業の魅力

宿泊・飲食などの接客業の魅力は、「お客さまの反応がすぐに分かる」という所にあります。

これは事務作業のみを行う仕事や、ものづくりでは得られない魅力になっています。

お客さまからの「ありがとうの声や笑顔」は、接客の達成感とモチベーションにつながります。

また「さまざまな人たちとの出会い」も魅力といえます。

オフィスで毎日同じ人とばかり接している場合、新たな気づきや視野を広げる機会に乏しいのではないでしょうか。

このように「日々の実感」が接客業の魅力だと言えます。


3.接客業の課題

逆に接客業の辛い点としては、「土日祝や長期の休みが取りづらいこと」が挙げられます。

接客業の稼ぎ期である「土日祝」に、仕事をしなければならないため、「家族や友人と生活リズムが合わない」というデメリットです。

それに「クレームを受ける場合」もあります。

接客業が相手をするお客さまは、親切な人や温厚な人ばかりではありません。

クレームを受けたり、嫌味を言われたりするなど、接していて気分が悪くなるケースもあります。

そして何よりも、「給料の低さ」が挙げられます。

接客業の収入は他のサービス業の中で、最も低いレベルです。

全業種の平均年収が496万円なのに対し、飲食・宿泊業は251万円と、約半分の状況です。

収入の原資となる「一人当たりの付加価値額(労働生産性)」を比較しても、情報通信:909万円、学術研究・技術サービス:735万円に比べて、宿泊業:235万円、飲食サービス:165万円となっています。

その理由は「労働集約型」ビジネスだからというわけです。

専門性が低いため、代替されやすく、「替えが効く」とは「誰でもいい」と同義になり、早晩 AI やロボットに代替される可能性があります。


実感を通じてやりがいがある接客業を、「職業として確立」するためには、労働生産性を高め、給料を上げられるビジネス構造にアップデートする必要があるのです。

 
 
 

最新記事

すべて表示
第1章 今なぜ「参加デザイン」が必要なのか:参加デザイン論①

【内容】 1.集客の時代が変わった 2.「集める」だけでは続かない 3.これからは「参加」を設計する時代へ 1.集客の時代が変わった 「どうすれば、もっと多くのお客様に来てもらえるだろうか。」 これは、商業施設や文化施設、スポーツ施設、観光地など、多くの集客施設が長年考え続けてきたテーマです。 これまでは、新しいイベントを開催したり、有名人を呼んだり、広告を増やしたりすることで集客を図って

 
 
 
第10章 Stayable TownからLovable Townへ

― 成熟社会が目指す新しい街づくり ― 【内容】 1.Walkableだけでは街の魅力は生まれません 2.Stayableが街への愛着を育てます 3.街づくりは「文化を育てる仕事」になります 1.Walkableだけでは街の魅力は生まれません 近年、日本でも「ウォーカブル(Walkable)」という言葉を耳にする機会が増えました。 歩きやすい歩道を整備し、自動車中心だった街を、人が安心して歩ける街

 
 
 
第9章 街の行動OSという発想

― 空間をつくる時代から、行動を育てる時代へ ― 【内容】 1.魅力的な街には「行動のきっかけ」があります 2.街の行動OSが日常を豊かにします 3.街づくりは「管理」から「誘発」へ 1.魅力的な街には「行動のきっかけ」があります メルボルンを歩いていて、もう一つ気づいたことがあります。 それは、人々が特別な理由もなく、自然に街で過ごしていることでした。 朝のカフェでコーヒーを飲む人。 ヤラ川沿い

 
 
 

コメント


bottom of page