top of page
検索
  • 執筆者の写真admin

推し活ウェルビーイング:「推し活」文化 ④

1.推し活のメリット

2.ファン仲間に対する「相反する意識」

3.推し活ウェルビーイング

 

 

 

 

1.推し活のメリット

「好きなことに夢中になれる」と言うことは、生活に彩りが生まれ、生き生きとした毎日につながります。

楽しいことがあると気持ちが豊かに前向きになり、仕事や勉強絵のエネルギーが湧いてくるようです。

2021年に全国の10代〜40代までの「推し」のある男女900人余りを対象にした市場調査によると、推し活のメリットとして、下記のような回答がありました。

  1. 人生が豊かになった:45.1%

  2. 人生に充足感を感じるようになった:44.8%

  3. 辛い時に推しに癒される:36.2%

  4. 共通の趣味を持つ人と知り合えた:24.0%

  5. 仕事や学業などを頑張れる:21.9%

 

「推し活」を実施することが、人生の充実感並びに、身体的、精神的、社会的な健康感にプラスになっていることが分かっています。

 

2.ファン仲間に対する「相反する意識」

アイドルの人気は、自分一人で維持できるものではないので、同じ目標を追求するファン仲間についても、同志として認めています。

そしてアイドルのライブに参加してパフォーマンスを見ると、「推し」に対する感情を他者と共有できている「関係性の喜び」をもたらします。

共通の対象に対する関心や目標を、共有している他者との関わりは、人間の社会的欲求を充足させ、幸福感を高めることが分かっています。

一方で、ファンが「推し」に対して、心理的な責任感を強く持つ側面もあり、「推し」の本当の魅力を理解し、「推し」を育てるのは、自分でなければならないと考えることが多くなります。

従って、自分が「推し」を育てる目標を果たす上では、ファン仲間は、障害とみなされ、「推しという綱」を引き合う競争相手になってしまいます。

このように、「推し」のファン仲間に対して、「相反する複雑な意識」を抱いています。

そしてAKBに代表されるように、未熟な彼女(彼)らの無名時代から応援し、自分たちがここまで育ててきたという感覚を持ちやすい傾向があります。

顧客参加型の生産プロセスと同じで、心理的所有感が向上するわけです。

自分が「推す」と決めた対象が、アイドルとして成長する事に、「自分が寄与する事」を楽しむ心理があります。

 

 

3.推し活ウェルビーイング

「推す」ことは「愛する」ことと混同されやすいですが、大きな違いがあります。

「愛する」と言う感情には、「没入感」が伴い、だからこそ自分が「愛する」には、相手からも「愛される」ことを求めるようになります。

しかしアイドルから「愛される」可能性はないので、「愛する」ではなく「推す」ことで、常に主体は、自分にある事を意識する必要があります。

自分の好みの「人」を、ファンの側が「主体的に選ぶ行為」であり、それは恋愛よりもむしろ「人形愛」に近いと言われます。

これはファンが主体になる「一種の遊び」だと言えます。

「推す」心理とは、アイドルとの双方向のコミュニケーションではなく、ファン自身の内部で循環する、自由な解釈遊びなのです。

「イマ ココ 自分の幸せ」を味わいたい時代に対応した「推し活」は、自己愛的な心理状態で、恋愛が面倒、結婚はもっと面倒な今の時代の最適化されたウエルビーイング状態だと言えます。

最新記事

すべて表示

文化施設事業化のベンチマーク シンコンセッション ⑤

【内容】 大阪城公園の軌跡 京都市京セラ美術館の進化 独自に工夫する水族館・動物園 1.大阪城公園の奇跡 大阪市は、大阪城公園全体の運営を、公募・選定した民間事業者に任せるPMO(Park Management Organization)事業方式で、公園管理費用を賄った上で、3億円前後の納付金(借地料)を受け取ることに成功しています。 PMO事業は、一般的な PFI事業よりも、さらに運営自由度が高

社会ニーズの把握2:toB(企業・ビジネス)ニーズの把握 シン・コンセッション ④

【内容】 マーケティングの進化への対応 スポンサー広告と一般広告との違い 多様性を求められる企業活動 文化施設スポンサードの可能性 1.マーケティングの進化への対応 テレビなどのマス広告は、「認知」を広げるには有効ですが、ニーズが高度化した日本のような成熟市場では、必ずしも売り上げに直結する訳では無く、より進化したマーケティング手法が求められています。 「認知→関心→検討→購入」というマーケティン

社会ニーズの把握1:toC(市民・利用者)ニーズの把握 シン・コンセッション ③

【内容】 高度化する生活者ニーズへの対応 野球場の進化に学ぶ 複合ワンストップ体験の提供 1.高度化する生活者ニーズへの対応 ミュージアム「変革」の起点は、「西洋・近代・名画偏重」のブロックバスター展に頼らない「日常使い運営」にあります。 「日常使い」とは、「何となく(遊びに)行きたくなる場所」になることですが、その前提として、生活者が「楽しみ体験に欲張り」になり、「求める質と量が向上」していると

bottom of page