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提案 A 街をアソブ「役割」を作る:日本型サードプレイスの提案 ⑦

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2023年4月5日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. 街の魅力を見つける「役割」を作る

  2. 街を歩き回れる「役割」を作る

  3. 街をデコる「役割」を作る



1.街の魅力を見つける「役割」を作る

海外の旅番組を見ていて、いつも羨ましく思うのが、それぞれの住人が、自分の街を、誇りを持って案内し、街への愛着を語ることです。それに対し、日本の地方に行くと「いや〜、ウチの町には、何にも無いからね〜」が決まり文句になります。

もちろん、海外取材での誇張と日本人の謙遜意識があるのでしょうが、彼我の中身にそれほど差がない場合も多く、自分の街に興味がなさそうで、本当に寂しくなります。

自分たちの街の魅力を見つける「役割」が必要です。

これを考えるときに「シブヤ経済新聞」が非常に良くできた仕組みだと考えます。

基本はブログサイトでしかないのですが、「〇〇経済新聞」のラベルによって、街のハッピー情報のヒヤリングが「取材」となり、ブログが「記事」、そして運営者が「記者」というポジションと役割を獲得しています。

運営者は街づくり関連事業を「本業」とする人たちで、「副業」として「〇〇経済新聞」を取材・発信していくことが、ネットワーク拡大を通じて本業に寄与するという構造になっています。

ローコスト運営で日本各地に横展開し「みんなの経済新聞」として読者数を増やし、広告収入を得るまでに成長しています。


2.街を歩き回れる「役割」を作る

あと「日本の散歩」と「イタリアのパッセジャータ」の違いに触れた記事がありました。

パッセジャータも和訳では、「散歩」という意味になるようですが、その内容はかなり違うようです。日本の散歩が、「朝に、一人(犬連れ)で、軽装で、健康増進の目的で、公園などを歩く」に対して、パッセジャータは、「夕方に、仲間同士で、少しお洒落して、交流の目的で、広場を歩く」のだと、解説されていました。

会社人間だったリタイアした人たちに、街を歩き回れる「役割」、作ってはどうでしょうか。

家人でも会社人でもなく、街に関われる第三の役割として「街の研究所:マチラボ」が有効だと考えます。

マチラボは、

  1. 研究所ですから、街に関して調べるために、街を歩き回り、調査・ヒヤリング・発表を行います。

  2. 研究所ですから、様々な行動が実験・トライアル名目で、認められる可能性があります。

  3. 研究所ですから、行政や地元企業から、色々な相談事が舞い込むかもしれません。

このような活動を通じて「地元の人・コト・街との関係の強化」が図れるのではないでしょうか。自分がやりたいテーマを街に絡めながら、研究員の肩書のもと、地元でフィールドワークをしていくのです。

その研究活動の拠点として、サロンやオフィスが「サードプレイス」になります。


3.街をデコる「役割」を作る

その延長として「街なかの公共スペースの運営」を任せてはどうでしょうか。

シニア活用で多い、公園などの清掃・美化業務は、もちろん大切ですが、単に清掃・美化だけを切り離すのではなく、公園運営全体を任って貰うのです。

菜園・花壇づくりなどの美化や、イベント催事、遊び方教室などのプログラムを自分たちで、検討・計画・実施すると「自尊マインド」も満たせますし、公園の賑わいと安全も確保できそうです。

公園運営という目的を共有した上で、公園の一角(或いは近傍)にサードプレイスを設置するのです。

公園だけでなく、街路樹の足回りや植栽マスなど、街なかの様々な公共スペースの「運営全般」を任せて行っても面白いと思います。

街をもっと美化・演出(デコって)して、美しく、楽しくしていけるはずです


都市に必要なのは、「サードプレイス」だけでなく「サードポジション」なのです。

「おもしろきこともなき世を、面白く住み成すものは、心なりけり」とは、幕末の志士、高杉晋作の句ですが、これからの街づくりにも、このマインドが必要ではないでしょうか

 
 
 

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