top of page
検索

日本酒のアップデート:SAKE UP ⑤

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2023年4月24日
  • 読了時間: 3分

次世代の日本酒の可能性と課題を考える第5回(最終回)は、日本酒から「SAKE 」へのアップデートについての整理です。

【内容】

  1. ユネスコへの登録準備

  2. SAKE UPプラットフォームの必要性

  3. SAKE文化のアップデート




1.ユネスコへの登録準備

日本酒は現在、「伝統的酒造り:日本の伝統的な、こうじ菌を使った酒造り技術」として、

ユネスコ無形文化遺産への提案準備が進められています。

提案要旨としては、

  1. こうじ菌の使用という共通点を持ちながら、日本各地の気候風土に応じて、多様に発展した伝統を持つ事。

  2. 伝統的な技術から派生して、日本人の社会的慣習、儀式など、幅広く日本文化を支えている事。

  3. 酒造りを通じた、多層的なコミュニティの絆を強めるとともに、世界各地の酒造りに関する技術との交流・対話の機会になる事。

などが、挙げられています。

ユネスコ無形文化遺産へは、2024〜2025年の登録を目指しています。

登録されれば、「和食」と同様に、世界市場で認められるビジネス機会が得られるのではないでしょうか。


2.SAKE UP(グローバル戦略)プラットフォームの必要性

これまでの整理で、下記のように、現状、課題、可能性、機会が明らかになりました。

  1. 全国の酒蔵は、特定名称酒を中心に、輸出意欲は高いものの、輸出実績は3%程度にとどまっているという現状

  2. 全国の酒蔵は、そのほとんどが中小企業規模で、輸出に向けた知識やノウハウに不安を覚えていると言う課題

  3. 新潟大学日本酒学センターは、醸造学だけでなく、総合的な日本酒学の研究・啓蒙を目指しているという可能性

  4. そして2024〜2025年頃のユネスコ無形文化遺産への登録という機会


以前、多摩大学の長島教授から、全国信用金庫協会の呼びかけで、47都道府県のコメを集めて「日本酒:絆舞(きずなまい)」を醸造した、と言うお話を伺いました。

これを一歩進めて、地域金融機関が仲介することによって、酒蔵有志がオンラインで、新潟大学日本酒学センターで、総合的な日本酒学を学んではどうでしょうか?

そこに集い、研鑽する酒蔵の情報をまとめて、海外発信することで、将来的には、世界のバイヤーや和食レストランとのマッチングも可能になります。

日本酒を「SAKE」にアップデートさせる、グローバル戦略プラットフォームの提案です。


3.SAKE文化のアップデート

日本酒は、ワインコミュニティ経由で、世界市場に広がろうとしています。

この戦略は、分かりやすく効果的だと思いますが、もう一歩進めて「ワイン文化」を学べないでしょうか。

ワインは、伝統と文化を纏うことによって、一本で数百万円の価値を生み出しています。

そこには「作り手のこだわり以上」のストーリーが、織り込まれています。

日本酒が「文化商品」であるなら、職人的な手間(=費用原価)を超える「価値創造」を目指して良いと考えます。

昔、ある大学教授から「茶道で使う【茶杓(小さな木片に数万円の値がつく)】のような商売が文化だ」と言われたことを思い出します。

 
 
 

最新記事

すべて表示
成熟日本のニーズとリソース 人生観都市 ④

【内容】 第1章 成熟日本が抱える新たな社会条件 第2章 日本社会に眠る巨大なリソース 第3章 人生観都市を支える可能性と未来 第1章 成熟日本が抱える新たな社会条件 日本は今、大きな転換点を迎えています。人口減少と高齢化が進み、高度経済成長期のように「拡大し続ける社会」を前提とした都市モデルが成立しにくくなっています。これまでの日本は、経済成長や効率化を軸に都市を発展させてきました。しかし成熟社

 
 
 
都市の文化史 人生観都市 ③

【内容】 第1章 都市文化史から見た都市の変化 第2章 現代都市が失ったもの 第3章 人生観都市という次の都市モデル 第1章 都市文化史から見た都市の変化 人類の歴史を振り返ると、都市は単なる建物や機能の集まりではなく、人々の価値観や人生観を映し出す存在でした。 古代から中世にかけての都市では、宗教、祭り、共同体、墓地、広場などが都市の中心にあり、人々は生と死を日常の中で感じながら暮らしていました

 
 
 
人生観都市の定義 人生観都市 ②

【内容】 第1章 人生観都市とは何か 第2章 人生観都市を構成する考え方 第3章 人生観都市が目指す社会と都市の姿 第1章 人生観都市とは何か 人生観都市とは、人が「どう生きるか」「どう老いるか」「何を残すか」といった人生そのものを支えることを目的とした都市の考え方です。 これまでの都市は、便利さや効率、経済成長を重視して発展してきました。働く、買う、移動する、消費するといった機能を高めることで、

 
 
 

コメント


bottom of page