次世代の都市評価指標において、幸せ実感を継続・拡張する要素となる「活動・ソフト」と「機能・ハード」については、既存の都市評価指標を参考に設定することが有効と考えます。
最も有名な「世界の都市の総合力ランキング」ですが、「都市の総合力」を経済/研究・開発/文化・交流/居住 /環境/交通・アクセスの大項目6分野で評価しています。「文化・交流」分野における中項目では発信力/観光資源/文化施設/受入環境/外国人受入実績の5分野に細分化し、そのうち「観光資源」における小項目は観光地の充実度/世界遺産への近接性/ナイトライフ充実度の指標で構成すると言う内容です。
またオーストラリアやシンガポール、インドにおいて都市設計・運営に採用されている「Liveability Indicator」をもとに設定されたWell Being City指標における客観指標では1.居住環境,2.公共空間から12.雇用までの12の大項目で構成されています。「1.居住環境」では1住宅当たり延べ面積/平均住宅地価/専用住宅1m2あたり家賃。「2.公共空間」では公園緑地徒歩圏人口カバー率/公園から500m圏内に住宅が存する割合。と言う内容です。
いずれも当該分野の指標として、そのものズバリのデータ項目でないことは明らかですが、ハードを中心とするオープンデータで入手できる範囲において、項目を作成した限界・苦労と工夫が垣間見えると考えます。既存のオープンデータ以外にもデータを積極的に開発していく必要性を痛感します。
現実的な方策として今回は、より成熟社会と親和性が高そうなWell Being City指標をベースに「機能・ハード指標」として1.居住性・コミュニティ 2.買い物・娯楽 3.文化・交流 4.健康・医療5.教育・福祉 6.環境・創エネ。「活動・ソフト指標」として1.多様性 2.国際性 3.賑わい 4.NPO数 5.他に無い魅力特記事項などを設定します。これらの項目についても今後試行錯誤が不可欠であると認識しています。
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