top of page
検索
  • 執筆者の写真admin

次世代エリマネ(TCD)の時代⑤ Town Contents Development:街のコンテンツ価値化の展開方策

街のコンテンツを価値化して展開・活用していくためには、インプット&アウトプットを戦略的に設計し、街の潜在力を開発する必要があります。

まずインプットの段階では街のコンテンツ資源を「複層的に見える化」していく視点が必要です。従来の名所旧跡的な観光資源だけでなく、近年ではアニメツーリズムや産業ツーリズム、体験ツーリズムなど様々な視点での集客・観光資源化が可能になっています。世界最大の旅行口コミサイト:トリップアドバイザー 元CEO牧野友衛さんは「100万人集める観光資源を開発するよりも、1万人の観光資源を100個開発する方が現実的な戦略だ」と言われます。「人」や「場所」の可能性を複層的に開発していく戦略視点が必要です。

次にアウトプットにおいては「相対評価の見える化」が必要です。「オラの街が一番」と我が街自慢ばかりしていても、それが相対評価されないと利用者に価値が伝わりません。1889 年のパリ万博の際にナポレオン3世は世界から集まる客に対してボルドーのワインの魅力をわかりやすく伝えるために5段階に格付けしてアピールしました。今日まで伝わるボルドーワインの格付けですが、カテゴリー分けして相対評価していくことによって価値を見える化させていく視点が重要です。

もちろん街の魅力はもっと複合的・総合的に違いないのですが、オンライン1st視点でのコンテンツとして絞り込んでいく必要があります。超情報社会ではネット上でどのようにファン・コミュニティを形成できるかを評価指標にすべきで、グローバルに発信しリアルに来街して消費する以外にもコミットが得られる「オンライン1st」視点が重要だと考えます。

以下でインプット&アウトプットの具体化方策を検討します。


最新記事

すべて表示

【内容】 回遊性に関する研究の沿革 回遊性の定義 回遊性の工夫 1.回遊性に関する研究の沿革 「回遊性」という言葉は、1990年代以降、街づくりにおいて、頻出するようになります。 デジタル大辞泉によると、元の意味は、「魚や鯨が、産卵などのために、定期的に移送する性質」ですが、これが転じて、「買い物客が、店内や商店街を歩き回る事」となっています。 「滞留時間と買い物単価とは、比例する」という研究報告

【内容】 道路に関する規制 法律よりも周囲の理解 ほこみちの可能性 1.道路に関する規制 ウォーカブルな街を展開する際の規制として、道路の場合は「道路法」と「道路交通法」があります。 それぞれの「禁止行為」「許可や免許などの手続き」について規制されています。 道路交通法第76条「何人も、交通の妨害となるような方法で物品をみだりに道路においてはならない」とあります。 具体的には歩道の真ん中にテーブル

【内容】 古来、「道」は生活の場だった 戦後のモータリゼーションによる変化 再び「ウォーキング」の奨励 1.古来、「道」は生活の場だった 「ウィーカブル」を考えるために「道」についての、沿革を整理します。 江戸時代、100万人の人口を抱えた江戸の街は、諸藩の武士や出稼ぎ労働者などが集まり、男女比が8:2と極端な男性偏重の社会でした。 江戸で暮らすシングル男子を最大顧客にして、「棒手振り」と言う移動

bottom of page