top of page
検索
  • 執筆者の写真admin

次世代医療モールの時代④ 第一世代医療モールの限界

このようにして普及してきた医療モールですが、その商圏人口は20万人(田中敦氏)といわれ、様々な事業者による医療モールの開発とともに、次第に駅周辺での競合などの問題が顕在化しています。

これまで都心型医療モールは、商圏やポジショニングの優位性によって順調な集客につながり、問題が表面化しなかったのですが、医療モールの構造的な課題が浮かび上がって来たと言えます。

具体的には下記の2点が挙げられます。

  1. 患者数の減少に伴い、患者を取り合い、囲みこむ傾向に陥り、「紹介→専門特化→質の高い医療サービス」という好循環が崩壊する。

  2. 出身大学による派閥が強かったり、地方大学出身者を軽視する医学会の悪弊が、医療モール内に持ちこまれ、人間関係がギクシャクする。

医療モールは元々異なる開業医が集合する施設であり、統合的なマネジメントが難しい業態です。医療行為は高い医療情報を持つ医師と、患者との間に「情報の非対称性の大きさ」があることは以前から指摘されて来ました。病気や症状は曖昧で、この曖昧な状況の患者について個人の知見やスキルだけではなく、「高い専門性を持つ医師が共同して診療にあたる」という医療モールの本来のメリットが、逆に作用する状況になっているのです。

都心型医療モールの増加・競合化を踏まえて「クリニックを取り敢えず集めればなんとかなる」と言う、医療モール第一世代の限界と言えます。

医療モールにも「質」が問われる時代です。


最新記事

すべて表示

基本イメージ 健康経営ビル ⑤

【内容】 基本方針 「ウエルネス・シェアオフィス」イメージ 1.基本方針 健康経営ビルディングは、ビルオーナーや不動産ディベロッパーが対象になります。 「各オフィステナントが、専用部内で個別に確保する必要のある健康経営関連スペース(の一部)を、ビル側が共用施設として低層部に集約することによって、合理化すると共に、健康経営の下支えすることで、ビル全体の価値向上を図る」と言うものです。 健康経営の評価

研究会での知見 経営ビル ④

【内容】 「オフィス」レベルの知見 「建物」レベルの知見 「街レベル」の知見 これらの前提・論点を元に、「オフィスレベル、建築レベル、街レベル」の3回の研究会を実施し、下記のような知見を得ました。 1.「オフィス」レベル:イトーキ株式会社執行役員 八木佳子氏 八木氏は、「健康経営」研究の延長として、経産省のプロジェクトとして岡田邦夫先生と協力して「健康経営オフィス」を研究・提案されて来ました。 「

基本視点 健康経営ビル ③

【内容】 既存指標のレビユー 経営者目線の重要性 健康経営ビルディングの視点 類例サービスの確認 既存指標のレビュー 健康や環境に配慮した建築物の認証制度として、「CASBEE」と「LEED認証」「WELL認証があります。 CASBEE:認証:2001年に国交省が主導し設置された委員会によって開発された、建築物の環境性能評価システムです。 利用者の快適性を満たしつつ、ランニングコストの無駄や地球環

Comments


bottom of page