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歴史の価値 歴史まちづくり ④

【内容】

  1. 歴史とは何か

  2. 歴史を学ぶ意義

  3. 歴史の価値

 

 

1.歴史とは何か

これまでの考察で、日本では「歴史まちづくり」についての、価値意識が低いことがわかりました。

そこで、私たちにとっての「歴史の価値」を整理しておきたいと思います。

まず「歴史」とは学術的には、下記のように定義されています。

  1. 過去の「事象」

  2. 過去の事象の「記録」

  3. 記録を元にした「解釈」

  4. それらの総体としての「集団の歴史」

①②③が束ねられて④「集団の歴史」になるのですが、①過去の事象のうち、わざわざ記録されるのは「特異(変化)点」です。

そして「変化点」が連なり「流れ」として解釈されて、「集団の歴史」になるわけです。

よく「歴史は繰り返す」と言われますが、大切なことは、歴史上の「変化点」において、民衆が産み出す「変化の背景」と、時の人による「変化点の決断(動き)」とを、解明することではないでしょうか。

大河ドラマなどで描かれる「時の人の動き、流れ」が、「歴史の面白さ」かもしれませんが、むしろ「教訓として役にたつ」のは、変化点に至る「背景のなぜ」を問うことだと考えます。

歴史は表面上の「流れ」だけでなく、背景となる「仕組み」から学ぶ姿勢が重要なようです。

 

2.歴史を学ぶ意義

歴史においては、「流れ」だけでなく、「仕組み」が重要なのですが、そんな歴史の今日的な意義は、何なのでしょうか。

  1. 「過去からの流れ」で、「現在」において、人・空間の固有性・個性の元になる。

  2. 「現在」において あらゆる物事の「動向・趣き」を知る。

  3. 「過去からの流れ」と「現代の趣き」とを踏まえた上で、将来を考える指針の源泉になる。

自分が物事を判断するにあたって、「数十年しかない自分の経験だけから判断」するのか? それとも数百年に及ぶ過去・現在・未来を見通すことによって得られる、「歴史の知見を踏まえて決断」するのか?では、その決断の精度も異なってくるのではないでしょうか

 

3.歴史の価値

結局、歴史は「未来に向けて前進する[自己]の礎」という価値を持つと言えます。

歴史がなければ、[自己]が何者かもわからず、根無し草として、常に不安が付き纏います。

歴史を踏まえて、未来の決断をしなければ、その決断の精度に不安が伴います。

人間が社会的な存在であるからこそ、歴史を踏まえた「自己の確認」と「未来への決断」が、有効だということでしょうか。

「歴史」を活かすと、少なくとも「自己の状況」を客観視して、これからを「生きるヒント」を得ることが可能になります。

「歴史」の背景・仕組み(=社会システム)についての理解を深めれば、それが自分の判断・決断のベースになるわけです。

「今 ここ 自分」だけで生きていくのであれば、特に歴史は必要ないかもしれませんが、「これから、みんなで」生きて行く為には、歴史を基点にしていくことが有効なようです。

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