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脱・同質化競争の必要性

  • 執筆者の写真: 松岡 一久
    松岡 一久
  • 2018年6月15日
  • 読了時間: 2分

昨日 FIACS全体会議で ATカーニー日本法人会長の梅澤高明氏に講演頂きました。「都心の様々な都市開発プロジェクトのほとんどが収益源のオフィスを中心に商業施設を複合させ、特区対応のイノベーション施設を付加するというメニューになっている」という指摘でした。都市開発関係者のほうでは各プロジェクトごとに他とは違うコンセプトを案出し、それに即した建築デザインと施設計画を工夫しているつもりでも、「外から見ると」ほどんど違いがわからない典型的な「同質化競争」に終始しているわけです。著書「NEXTOKYO」の渋谷円山町のラブホ・リノベや原宿カワイイ・コンシェルジュ、秋葉原ガジェット工房などのビジュアルを例に「クリエイティブシティ」「テックシティ」「フィットネスシティ」などのコンセプトを説明いただきましたが「各エリアの歴史・文化を上手く更新して連携していく開発スタンスが必要だ」という主旨でした。都市開発を考える際の市場調査9割、歴史文化1割程度の労力配分を大きく見直す必要があるようです。より近代的・効率的な新興国都市と比較しての競争力を備えるためにはスペックだけではなく、日本及び地域独自の歴史文化に関するより深い調査・洞察、ネットワークを踏まえた「ストーリーを纏わせる」必要があるようです。FIACSの本年度の活動方針である「特区メニューの拡張」の方向性を考える上でも非常に示唆に富む講演でした。

 
 
 

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