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街のコンテンツ・ブランディング ①

量の経済性の次

コロナ禍を経てテレワークやネットショッピングが浸透し、仕事も買い物もネットで済ませるライフスタイルが定着しました。もちろん全く出勤しないわけではないけれど居住地の選択肢が広がり、人口減少社会において「選べる生活&選ばれる街の時代」になった訳です。そして移動の手間を掛けてまで出かける「リアル都市の価値」が真剣に問われているのではないでしょうか。

これまで都市の基本原理とされてきた「量の経済性=大量集積&集客モデル」の見直しが不可欠になっています。最新の店舗を揃えたより新しいスペックの巨大複合開発で年間数千万人を集客するという成功の方程式の終焉です。一過性ではなく継続的にどれだけ「その街のファン」を育むことができるのか?オンラインでの関係性を基盤にした新しいビジネスモデルが求められているのです。

これまでの都市開発は常に「後出しジャンケン」と言えました。人口減少を踏まえた都市部の再開発は、より利便性の高い場所で、よりハイスペック・最新機能のビルや店舗を開発することを可能にしてきました。新しい都市開発ほど魅力があった訳で、一種の「無限競争」とも言える状況でした。しかし「移動・交流/集積・集客/一律・一斉」価値のシフトに伴い、「量の経済性」による集客型の都市開発ではなく、オンラインを基盤にして「その街のファン」を継続的に育む仕組みが有効になると考えます。アートや伝統芸能はもちろんのこと食やファッション、音楽からアニメ、ゲームなど都市を舞台に展開される様々な「文化」が、オンラインを通じたコンテンツパワーとして競争力を持ち経済性を発揮する時代の到来です。

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共感人口の参考例として関係人口の規模感について整理します。2021年にブランド総研が行った関係人口の意識調査によると、都道府県で最も関係人口が多いのは福島県で1229 万人となりました。これは福島県の居住人口(約 182 万人)の 6.8 倍にあたります。次いで沖縄県の 950 万人、北海道の 756 万人と続きます。この調査では関係人口は大きく 2 つの層から構成されると定義されています。ひとつ

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