top of page
検索

街のコンテンツ・ブランディング ③

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2021年5月28日
  • 読了時間: 2分

コンテンツ・リーグの効用

各都市の特性や潜在力を踏まえたテーマによる「コンテンツ・リーグ」は都市の文化的魅力を顕在化し、ファンを育むとともに、街の文化資産としてオンライン上にストックされていきます。サッカーのリーグ戦同様に名勝負やゴール場面、ベンチ裏の様子、選手インタビューなど様々な編集・スピンアウトしたコンテンツ利用が可能な資産になります。さらにリーグ戦形式での対戦が定着すれば、より強化・進化させるためにチーム内での協力、共同研究をはじめアートやテクノロジーなど他分野との連携による研鑽も進むのではないでしょうか。

サッカークラブの収益は①チケット収入②広告スポンサー収入③放映権収入(+物販収入)に大別されます。最先端とされる欧州のサッカークラブでは③放映権収入が過半を占めています。彼らはスタジアムの観客チケットを柱とした集客ビジネスではなく、メディアにコンテンツを有償提供するコンテンツビジネスに移行しており、さらにブランドビジネスを標榜しているのです。

都市においてもBeyond コロナの視点に立てば、物理的な観光・集客量を求めるだけでなく、オンラインを基盤としてコンテンツ価値を高める戦略が必要なのではないでしょうか? このように視点を変えると交通利便性や容積率の追求だけでなく「ストーリー価値」が評価されるようになります。赤坂離宮前の「虎屋本店」は10階建ての近代的なビルから自然素材をふんだんに使用した4階の建築に建て替えられました。KADOKAWAは飯田橋の本社を移転し、本棚劇場などの文化施設を含む「ところざわサクラタウン」を開発しました。それぞれ自社のDNAをふまえ将来に向けたサスティナビリティを考えた上で強みに磨きをかける選択だといえます。東京大学の小泉先生が指摘される「これからは真実性(相応しさ)と歴史性(サスティナビリティ)とが重視されるようになる」の好例で、ストーリーを纏ったリアルな建築をショールームのように生かしてオンライン上でファン(=経済価値)を獲得していくわけです。


日本の人口構成や経済成長力を踏まえれば、国際的にも評価されるコンテンツ・リーグによる文化都市への価値シフトが求められるのではないでしょうか。

 
 
 

最新記事

すべて表示
日本バリュー化の効果 日本バリュー都市 ⑩

【内容】 第1章 都市の魅力の可視化と差別化効果 第2章 エンゲージメントと関係人口の拡大効果 第3章 持続的な収益化とデータ循環による進化効果   第1章 都市の魅力の可視化と差別化効果 ブランド価値化の第一に期待できる効果は、都市の魅力が多層的に可視化され、他都市との差別化が明確になる点です。 従来の都市開発では、商業施設や交通利便性といった「機能の充実」が重視されてきましたが、それだけでは長

 
 
 
方策3:“モノより体験”の事業モデル化+データ循環 日本バリュー都市 ⑨

【内容】 第1章 都市開発における「体験価値」へのシフト 第2章 事業モデルと具体施策 第3章 KPIとデータ循環による持続性   第1章 都市開発における「体験価値」へのシフト 近年の都市開発や観光戦略においては、「モノ」中心の消費から「体験」中心の価値提供へと大きく軸足が移りつつあります。 背景には、内閣官房が示した「New Cool Japan Strategy 2024」が掲げる「モノより

 
 
 
方策2:“共体験”ドリブンのプログラム設計 日本バリュー都市 ⑧

【内容】 第1章 都市における「共体験」の意義 第2章 プログラム設計の具体像 第3章 都市に埋め込まれる導線と効果   第1章 都市における「共体験」の意義 現代の都市は、多様な文化や人々が集まり交差する舞台でありながら、その交流が十分に深まらないまま通過的に終わってしまう場面が少なくありません。 商業施設や観光資源は整っていても、それを通じて「人と人が一緒に体験する時間」をどう生み出すかが、都

 
 
 

コメント


bottom of page