top of page
検索
  • 執筆者の写真admin

街まるごと福利厚生:「会社×都市」2.0 ⑨

【内容】

  1. 街まるごと福利厚生とは

  2. 街パスポートによる活動創発

  3. 福利厚生施策としての生業



1.街まるごと福利厚生とは

福利厚生とは、簡単に言うと「会社が提供する従業員向けのサービス」のことです。

労働人口の減少に歯止めがかからないと同時に、ワークライフバランスへの関心の高まりを受け、どのように優秀な人材を獲得・定着させるために、多くの会社が福利厚生制度の充実に力を入れています。

(法定外の)福利厚生には、住宅や慶弔、医療などの基本的なものから、健康、自己啓発、レクリエーションなど多岐にわたりますが、費用の多寡だけでなく、サービスの魅力を可視化するために、「街まるごと福利厚生」化してみてはどうでしょうか。

都市部における「リソース」と「ニーズ」とを「西新宿」を例に検討してみます。

まずリソースとして①日本有数のビジネス街で20万人のレガシー企業のワーカーがいます。②平日9時〜17時オフィスアワーしか利用されず、夜間や土日は未利用のオフィススペースがあります。③加えて当該エリアに点在する美術館やシネマ、寄席、生活関連企業のショールーム、各種学校、文化施設など多彩な都市機能があります。

一方でアンケートによると西新宿の街は、ワーカーが「平日9時〜17時に働くための街」でしかなく、もっと公私ともに多様に活用し、街にも愛着と誇りとを持てるようになりたいというニーズがありました。

これらのリソースとニーズとをマッチングすることで、「街まるごと福利厚生」化できないでしょうか。


2.街パスポートによる活動創発

街の多彩なリソースを活用し、ワーカーのウエルビーイングを向上させる総合サービス「街パスポート」です。

サブスク定額制で対象エリアにおける「ON/ OFF」ライフの質を高めたり、視野を広げたりする「深化/探索」活動を支援します。

具体的にはお互いのビジネスに役立つ人同士のマッチングやサロン開催、街じゅうに点在する様々なバリェーションの集中スペースの利用、多彩なオープンスペースを使った健康づくりやチームビルディングプログラムなど地域のワーカーが、「街を使い倒す」ツールが用意可能です。

その効用としてワーカーの大幅な生産性の向上や、自分時間の充実、仲間づくり、気軽な副業参加など、公私に渡り当該エリアで過ごす時間が多彩に楽しめるような活動創発を実現します。


3.福利厚生施策としての生業

さらにストレスフルな日常をバランスさせるための、福利厚生施策として、オープンスペースを活用した「生業型のサブシステム」は考えられないでしょうか?

既存のキッチンカーのように「弁当販売」に特化するのではなく、「クラフト(自家製)」をコンセプトにしたモビリティショップです。自分の「好き」を起点に、スキ仲間同士で、服飾、雑貨やアクセサリーから各種アート作品、工芸品などの移動販売や各種ホビー教室や占いサービス、趣味サークルの発表会などが開けると素敵です。

達成感や対面的な充実感を充足させる接客活動は非常に有効です。

日本独特のコミュニティであった、「社縁」「社用」ニーズの崩壊した後の、新しい都市型コミュニティが生まれるかもしれません。

「街まるごと福利厚生」とは、「都市」の多彩なリソースを「会社」が有機的に活用する方策なのです。


最新記事

すべて表示

文化施設事業化のベンチマーク シンコンセッション ⑤

【内容】 大阪城公園の軌跡 京都市京セラ美術館の進化 独自に工夫する水族館・動物園 1.大阪城公園の奇跡 大阪市は、大阪城公園全体の運営を、公募・選定した民間事業者に任せるPMO(Park Management Organization)事業方式で、公園管理費用を賄った上で、3億円前後の納付金(借地料)を受け取ることに成功しています。 PMO事業は、一般的な PFI事業よりも、さらに運営自由度が高

社会ニーズの把握2:toB(企業・ビジネス)ニーズの把握 シン・コンセッション ④

【内容】 マーケティングの進化への対応 スポンサー広告と一般広告との違い 多様性を求められる企業活動 文化施設スポンサードの可能性 1.マーケティングの進化への対応 テレビなどのマス広告は、「認知」を広げるには有効ですが、ニーズが高度化した日本のような成熟市場では、必ずしも売り上げに直結する訳では無く、より進化したマーケティング手法が求められています。 「認知→関心→検討→購入」というマーケティン

社会ニーズの把握1:toC(市民・利用者)ニーズの把握 シン・コンセッション ③

【内容】 高度化する生活者ニーズへの対応 野球場の進化に学ぶ 複合ワンストップ体験の提供 1.高度化する生活者ニーズへの対応 ミュージアム「変革」の起点は、「西洋・近代・名画偏重」のブロックバスター展に頼らない「日常使い運営」にあります。 「日常使い」とは、「何となく(遊びに)行きたくなる場所」になることですが、その前提として、生活者が「楽しみ体験に欲張り」になり、「求める質と量が向上」していると

bottom of page