top of page
検索
  • 執筆者の写真admin

街歩きを促すサービス 遊歩都市 ⑧

【内容】

  1. 「長崎さるく」の工夫

  2. 街の「人財」の見える化プラットフォーム



1.「長崎さるく」の工夫

街歩きを促す代表的なサービスとして「観光ツアー」がありますが、仕組み化の好事例として、「長崎さるく」を取り上げます。

「さるく」とは、街をぶらぶら歩くという意味の長崎弁です。

「長崎さるく博」は、2006年4月〜10月まで開催された「日本初の街歩き博覧会」で、7ヶ月の期間中に、400人の「さるくガイド」が街を案内し、776万人の観光客を集めました。

特筆すべきは、博覧会終了後も、「さるくガイド」が定着し、「遊、通、学、食」の4種類にメニュー化されて、継続していることです。

2,000〜5,000円程度の有料ガイドコースでは、それぞれのガイド自身のものの見方や感じ方、考え方が、編集力になり、同じコースでも、ガイドによって違う店・人との出会いや場面が設定されるため、リピーターが多いと言います。

「長崎さるく博」プロデューサーの茶谷幸治氏は、「これからの街歩きガイドには、コネクターとしての役割が求められる。単なる道・店案内ではなく、個人の体験として語ることで、見方、感じ方が伝わるように、ヒト・コト・モノをつなげる事が大切だ」とコメントしています。


2.街の「人財」の見える化プラットフォーム

さるくガイドのように、「半プロ」的な立場とスキルに至らなくても、そこで活動する「人」を資源化するプラットフォームがあれば、魅力的な街歩きサービスになります。

会社勤めしていたり、飲食店を経営していたり、街の人たちは、様々な「本業」活動を行なっていますが、一方でそれぞれが何らかの「得意」や「興味」を持っているのではないでしょうか。

「学生時代に野球をやっていた」「お弁当作りが得意」「昆虫を飼うことが好きだった」等などです。

これらの得意や興味を「体験提供」という形で見える化できるかを考えます。

まさに街の「人財」の見える化です。

とはいえ日本人独特の「謙虚さ」から、「いやぁ〜。私くらいのレベルでは、他人様に教えるなんてとても無理です」という反応がほとんどだと思います。

しかし100人相手では緊張してしまいますが、5人相手であれば、同好の仲間として楽しめるのではないでしょうか。

少なくとも「初心者への手解き」や「街のビギナー向け〇〇巡り」であれば可能なはずです。

そして実際にやってみると、自分の知識や技量の再確認にもなりますし、色々な気づきや出会いがあって結構楽しいことが実感できるものです。

具体的には「aini」などの体験提供プラットフォームを利用して「〇〇を楽しむ会」「〇〇体験ツアー」を開催していくことが現実的です。

自分推しの飲食店を梯子する「〇〇街飲み歩きビギナーツアー」なども面白いと思います。普段はバラバラに活動する「〇〇体験」を「街の文化祭」などの名目で定期的に一斉開催すると、様々な形で街を楽しむ人たちを、一堂に見える化でき、新たなつながりが生まれる機会にもなります。

街の人財を見える化出来るプラットフォームがあると、街歩きが格段に、楽しくなると考えます。

最新記事

すべて表示

文化施設事業化のベンチマーク シンコンセッション ⑤

【内容】 大阪城公園の軌跡 京都市京セラ美術館の進化 独自に工夫する水族館・動物園 1.大阪城公園の奇跡 大阪市は、大阪城公園全体の運営を、公募・選定した民間事業者に任せるPMO(Park Management Organization)事業方式で、公園管理費用を賄った上で、3億円前後の納付金(借地料)を受け取ることに成功しています。 PMO事業は、一般的な PFI事業よりも、さらに運営自由度が高

社会ニーズの把握2:toB(企業・ビジネス)ニーズの把握 シン・コンセッション ④

【内容】 マーケティングの進化への対応 スポンサー広告と一般広告との違い 多様性を求められる企業活動 文化施設スポンサードの可能性 1.マーケティングの進化への対応 テレビなどのマス広告は、「認知」を広げるには有効ですが、ニーズが高度化した日本のような成熟市場では、必ずしも売り上げに直結する訳では無く、より進化したマーケティング手法が求められています。 「認知→関心→検討→購入」というマーケティン

社会ニーズの把握1:toC(市民・利用者)ニーズの把握 シン・コンセッション ③

【内容】 高度化する生活者ニーズへの対応 野球場の進化に学ぶ 複合ワンストップ体験の提供 1.高度化する生活者ニーズへの対応 ミュージアム「変革」の起点は、「西洋・近代・名画偏重」のブロックバスター展に頼らない「日常使い運営」にあります。 「日常使い」とは、「何となく(遊びに)行きたくなる場所」になることですが、その前提として、生活者が「楽しみ体験に欲張り」になり、「求める質と量が向上」していると

bottom of page