top of page
検索

観光の変遷 シン・文化観光 ②

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2024年5月31日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. 「観光」とは

  2. 旅好きの日本人

  3. 「着地型観光」への進化

 

 

1.「観光」とは

「観光」は、一般に「目的地となる一定のエリアを見て回る行動」を指します。 

※「旅」は、「移動を含めた全てが目的」と言われますが、その違いは希薄化しつつあります。

観光のメリットとして、

  1. 心を打つ景色が見られる 

  2. 美味しい食べ物と酒に出会える 

  3. ストレス解消・健康増進 

  4. 気持ち・行動が変わる 

などが挙げられ、「出会い・発見の外向的意義」と「内省の活性化という内向的な価値」に整理できます

「まだ見ぬ世界を知りたい」という欲求は、本質的なようで、ネットや SNSを通じて、国内外の風景や食の情報を、家に居ながらにして手に入れられるようになっても、それで満足するのではなく、ますます刺激され、世界の海外旅行者数は、2019年に14.8億人を突破していました。

コロナ禍により一時的に低迷しましたが、2023年には推定13億人と急回復し、2024年には、完全回復する見通しです。

 

2.旅好きの日本人

日本におけるツーリズムの変遷を振り返ってみると、「旅好き」な国民性が浮かび上がってきます。

江戸時代の「おかげ参り」は有名ですが、明治時代の比較的早い時期に、観光の基盤となる交通機関、旅館の整備、観光資源の保護などが、行われていたようです。

明治末期から大正時代にかけては修学旅行が定着し、温泉地では浴衣姿によるそぞろ歩きなど、いわゆる「マスツーリズム」が一般化していました。

欧米においてはフランス、スイスを中心に第二次大戦後にツーリズムが普及したことと比較しても、その普及の早さが特筆されます。

戦後の経済成長に伴い、1955年頃にまず国内観光が盛んになり、10年遅れて国際観光の人気が高まり、1970年代には観光の大衆化、大量化の弊害として環境破壊が叫ばれるようになりました。

この動向を受け、マスツーリズムに代わって「ニューツーリズム(オルタナティブ・ツーリズム)」が提唱されるようになります。

 

3.「着地型観光」への進化

旅のスタイルは団体中心から個人中心に変わり、かつての「物見遊山パッケージ」では納得しない層が増え、ショッピング、美術館巡りやスポーツ・リゾート休養、産業観光、グリーン・農業体験、アニメ・映画ロケ地など様々なテーマでの観光が生み出されていきました。

日本人の「ジッとしていられない」「居る間は何かしていたい」「好奇心を持って未知の場所や体験に挑戦したい」と言う性分が反映されているようです。

さらにオンラインによる情報流通とOTA・ネット直販が一般化すると、ネットで調べて申し込み、現地集合・解散というスタイルの「着地型観光」が普及し出します。

様々な体験型プログラムが生まれ、旅の目的や嗜好の多様化を踏まえれば、「着地型観光」への進化は、当然の流れと言えます。

ただ着地型観光の消費単価は3,000円〜5,000円で、大部分は観光振興を目的にした補助サービスとして運営されているのが現状です。

地域や運営者の期待は高く、経験者の満足度が高い反面、認知度は低く、まだまだ観光産業の新しい潮流としては、発展途上と言わざるを得ません。

この「着地型観光」の未熟さに観光産業の根本的な課題があると考えます。

 

 
 
 

最新記事

すべて表示
日本バリュー化の効果 日本バリュー都市 ⑩

【内容】 第1章 都市の魅力の可視化と差別化効果 第2章 エンゲージメントと関係人口の拡大効果 第3章 持続的な収益化とデータ循環による進化効果   第1章 都市の魅力の可視化と差別化効果 ブランド価値化の第一に期待できる効果は、都市の魅力が多層的に可視化され、他都市との差別化が明確になる点です。 従来の都市開発では、商業施設や交通利便性といった「機能の充実」が重視されてきましたが、それだけでは長

 
 
 
方策3:“モノより体験”の事業モデル化+データ循環 日本バリュー都市 ⑨

【内容】 第1章 都市開発における「体験価値」へのシフト 第2章 事業モデルと具体施策 第3章 KPIとデータ循環による持続性   第1章 都市開発における「体験価値」へのシフト 近年の都市開発や観光戦略においては、「モノ」中心の消費から「体験」中心の価値提供へと大きく軸足が移りつつあります。 背景には、内閣官房が示した「New Cool Japan Strategy 2024」が掲げる「モノより

 
 
 
方策2:“共体験”ドリブンのプログラム設計 日本バリュー都市 ⑧

【内容】 第1章 都市における「共体験」の意義 第2章 プログラム設計の具体像 第3章 都市に埋め込まれる導線と効果   第1章 都市における「共体験」の意義 現代の都市は、多様な文化や人々が集まり交差する舞台でありながら、その交流が十分に深まらないまま通過的に終わってしまう場面が少なくありません。 商業施設や観光資源は整っていても、それを通じて「人と人が一緒に体験する時間」をどう生み出すかが、都

 
 
 

コメント


bottom of page