Ⅰ 「街ぎわ環境」の可能性 /Ⅱ 「人が動く」から「街を動かす」へ /Ⅲ 「多」動産開発イメージ
Ⅰ「街ぎわ環境」の可能性
コロナ禍に伴う移動・交流価値の見直しにより、脱・都心&移動や親・オープンスペースなどのライフスタイルの変化が顕著になっています。路上飲みは論外ですが、建物や店の中に入る抵抗感から比較的安全とされるオープンスペースで過ごしたいというニーズが高mっています。一方技術革新によるMaaSや自動運転やシェアの実用化は、車での移動効率を飛躍的に高め、時間帯による道路空間の多層利用を可能にします。東京大学の小泉先生が指摘される「Link 空間の Place か」で、カーブサイドと呼ばれる路肩部分を中心に道路の生活空間利用が注目を集めています。これらの動向を踏まえ、現状はP- PFI による公園でのカフェ施設などが中心ですが、公共空間における民間マネジメント導入の流れも顕在化しています。
この潮流は都市の魅力強化の舞台としての「道路空間が主役」になる可能性を示唆しています。東京都の道路率は23区において16,5%(約100㎢)に及び、公開空地の多い西新宿周辺だけでも東京ドーム10個分のオープンスペースが存在し、非常に利用価値の高い都市の資源といえます。パリ中心部におけるシャンゼリゼ通りをはじめとした公園化構想や、日本でも大阪・御堂筋のプロムナード構想などインパクトのある多彩な構想が検討されています。一連の動向を踏まえた議論は、単なる道路の公園化を超える魅力化方策としてに検討すべきと考えます。米国ポートランドの都市計画家ホーマー・ウイリアムスの「街にとって大切なのは地上30フィートまでの世界観である」という言を待つまでもなく、都市文化を情勢し魅力を実感する舞台となる空間は、道路とその両脇の建物の地上2-3階までを一体とした「街ぎわ環境」にあります。次世代の都市の魅力化は、この部分の道路側の設え&建築側の設え如何にかかっていると言えます。
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