検索
  • admin

都市づくり5.0 Beyondコロナの都市づくり50のヒント(9) リアル都市の価値づくり

更新日:7月26日

Ⅰ 都市の経済価値のシフト /Ⅱ 【多様かつ濃密な情報交流の舞台】 /Ⅲ 「遊・文化」プラットフォーム


1 都市の経済価値のシフト

コロナ禍で新しい生活様式が模索される中、「リアル都市の役割」について小泉秀樹先生(東京大学まちづくり研究室教授)にお話を伺いました。都市の構造は単純化すると「Place:人が集い活動する場」と「Link:移動の場」からなり「都市計画とはこの要素をどう組み合わせるのか」だと考えられるそうです。

近代都市計画が生まれた当初は、生産拠点の集まる都心の不衛生なPlaceと人々の生活拠点のPlaceとを、如何に隔離しながら Link させるかという公衆衛生的視点が主なテーマだったそうです。それが衛生技術の進展に伴い反転し「都心居住」という考え方が主流になりました。日本でも1990年以降に顕在化し、タワーマンションに代表される「経済合理性中心」の都市計画は、比較的新しい潮流だということになります。

今回のコロナ禍で現代の衛生技術が決して完全ではないことが共有され、都市計画を考える際には将来的にも同等の感染症対策を想定すべきだとも指摘されました。

ワークショップを含むホワイトカラーの仕事の殆どがオンラインで可能な事を体験し、これまでの都市づくりの原理とされてきた「移動・交流/集客・集積/一斉・一律」など、「量の経済性」を基点とする価値観がシフトしたのです。経済合理性中心だけではない「リアル都市の役割」を見極める必要があるという事でした。


・以下の Ⅱ 【多様かつ濃密な情報交流の舞台】 /Ⅲ 「遊・文化」プラットフォームについてはnoteにて購入していただけますと幸いです。

最新記事

すべて表示

次世代の都市評価指標⑨ 建築における2つの先進事例

都市開発は常に人・店舗・企業の誘致合戦を繰り返してきました。利便性と容積率という従来指標に最新の機能・スペックを加えて競う為、どの都市開発でも同じようなツルツル・ピカピカのビルが立ち並ぶ状況になってしまっています。このままでは先行事例を研究して最新スペックを搭載する後発開発が、常に優位になる無限&同質化競争から抜け出せないのではないでしょうか。 このような状況の中で建築において2つの先進事例が生ま

次世代の都市評価指標⑧ 街づくりの貢献価値

新しい都市評価指標が目指す効果として①生産性向上による事業者メリット②口コミ発信による商業者メリットがある事は前述しましたが、さらに③ソーシャルキャピタルの向上による社会メリットが想定されます。 具体例として下記の6点が挙げられます。 契約や交渉などにおいて無駄な認識共有や対立が回避され、時間・手間コストが削減できる。 相互に協力的なコミュニティが育まれ、公共サービスなど公共活動の効率化と公共空間

次世代の都市評価指標⑦ 多様・変化・交流要素の重視

「世界の都市総合力ランキング」は成長・規模志向が強く成熟社会である日本の肌感に合いません。 Well Being City調査は安全・快適・環境を重視していますが、それだけでは街として「つまらない」と感じるのは私だけでは無いはずです。脳科学的には「生きる目的は高きに向かって進んでいく努力のプロセス=成長にある」(理化学研究所 故 松本元氏)と言われ、インプットやコミュニケーションの質が大きく影