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都市づくり5.0 Beyondコロナの都市づくり50のヒント(24) 賑わいデザイン

更新日:8月9日

Ⅰオープンスペースニーズの高まりと現実 /Ⅱ 賑わいデザインの考え方 /Ⅲ 賑わいデザインの効用


Ⅰ オープンスペース・ニーズの高まりと現状

コロナ禍での「三密」回避が提唱され、にわかにオープンスペースの活用ニーズが高まりました。2020年の緊急事態宣言に対応する形で「まちなかテラス」が各地で出現しました。国交省の通達によるもので、歩道の有効幅員を確保した上で、店舗の店先活用を認めたのです。迅速かつ画期的な政策で、苦境の飲食業界にとって非常に有益な施策となりました。そのほかにもBBQ やキャンプ、ゴルフなど屋外でのアクティビティに人気が集まっています。飲食店でもテラス席が人気で、コロナ禍が収まった後もしばらくは、横丁の居酒屋の店内に入って行くのには抵抗感が残るのではないでしょうか。

オープンスペースで楽しみたいというニーズは高まったのですが、これに対応する空間がリッチか?というと、疑問が残ります。まず歩道が狭く、すぐ横を自動車が走り回っています。大前提としての安全・安心が確保できていません。欧州で広がりを見せるような「中心部の30km/h速度規制」が必要です。時速30キロでの事故死亡率が10%なのに対して、50キロになると一気に50%に跳ね上がります。次に自治体と警察との二重管理になっているため、道路などの屋外スペースの活用制度が確立されていません。パリに代表される欧米のように、活用条件と使用料が明確にならないと活用が促せないと考えます。

これからの日本では、人口減少や少子高齢化を踏まえて「街なかに人がいない」状況が常態化すると考えます。商業施設をつくれば賑わいができると考えるのは早計で、閑古鳥の鳴く淋しい商業施設が増えているのを実感します。「賑わい」は自然に出来るものではなく、できる限り人を滞留させる、或いは人が少なくても寂しくないデザインを、丁寧に施していくものだと認識すべきです。


※以下の【/Ⅱ 賑わいデザインの考え方 /Ⅲ 賑わいデザインの効用】につきましてはnoteを購入いただけますと幸いです。

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