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都市づくり5.0 Beyondコロナの都市づくり50のヒント(26) 次世代の駅前広場

Ⅰ駅前広場の有効性と現状  /Ⅱ「心地よく滞留できる」駅前へ / Ⅲモビリティを活用した駅前広場


Ⅰ 駅前広場の有効性と現状

交通結節点となる駅には、鉄道客がバスやタクシーの乗降に利用するために、駅前広場という名前の交通ロータリーが、整備されることが一般的です。バスやタクシーが並ぶ交通ロータリーのために、駅前商店街とは50m近く離されてしまいます。賑わいをつなげる距離は30mが限度と言われるので、駅と商店街とは分断され賑わいはつながりません。

私たちが開発に参画した名古屋の「アスナル金山」は、金山駅前に複合商業施設を開発するプロジェクトですが、行政の主導で駅と開発敷地とを分断していた道路が廃道されたのです。その結果駅と施設とがダイレクトにつながり、鉄道利用客がストレスなく駅から滲み出してくることが可能になりました。このインパクトは非常に強力で、アスナル金山は待ち合わせやちょっとした立ち寄りに利用され、賑わいが自然に生まれました。施設中央の広場で開催されるイベントは常に大盛況で、アスナル金山は名古屋におけるイベントのメッカになったのです。 

駅前広場が変われば街は変わります。バスやタクシーに乗り換える交通ロータリーを整備するのであれば、駅前にある必要はありません。近年の駅開発では田園調布駅や天理駅など、交通ロータリーを駅前以外の場所に移転させ、新しい賑わい拠点として駅前広場を整備する動きが見られるようになってきました。これからの駅前広場は、バスやタクシーの交通ロータリーと棲み分けして検討・整備すべきではないでしょうか。交通ロータリーは街で一番もったいない場所だと考えます。


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