Ⅰ横丁の継承とは? /Ⅱ 横丁の価値 /Ⅲ 横丁の開発手法
Ⅰ横丁の継承とは?
横丁も天国から地獄に突き落とされた感があります。2000年代に入り、新宿や渋谷の横丁を若い女性客が利用し始めます。2016年のリクルート・トレンド予測では「横丁ルネサンス」が取り上げられました。インバウンド需要も加わり、空前の横丁ブームだったわけですが、コロナ禍で一転「三密」の象徴のように扱われ苦境に立たされています。
戦後の闇市の流れを汲み、老朽化の中で駅前再開発のタネ地として狙われる横丁ですが、これを継承する術はないのでしょうか? 「開発絶対反対」の横丁保全派でも、「ビル内テーマパークとして再現すれば良い」とする横丁一掃派もない第三の道を探りたいと考えます。
コロナ禍による価値シフトを経て横丁の真価が問い直されます。従来は都心の駅周辺で仕事帰りの立ち寄り利用に支えられてきた横丁のあり方も変わらざるを得ないと思います。単なるノスタルジックな魅力というだけでは生き残れません。防疫性に配慮する事は勿論、横丁の価値とは何なのか?横丁の何を残し、何を変えていくべきなのか?を真剣に吟味する必要があります。今こそ横丁はアップデートすべきなのです。横丁文化の継承開発は横丁のサバイバル戦略です。
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