Ⅰノイズを寄せ付けない都市 /Ⅱ 街をデコる /Ⅲ マチデコの効用
Ⅰ ノイズを寄せ付けない都市
「人間は本来さまざまなノイズを抱えた存在なので、私たちが暮らす環境もノイズ感を伴った方が心地良いのです」と建築家の隈研吾氏はノイズ感の必要性を説いています。同氏の小さな素材を組み合わせた建築デザインに、他には無い居心地の良さを感じるのは私だけでしょうか。
昔の日本の建物と街は、木と土壁と紙を主材料として出来ていました。柔らかくて温かみがあり、ヒューマンスケールで、節分や七夕など季節ごとに細やかな飾り付けの余地があり、さまざまな工夫で催事の設えが施されていました。普段は素朴でモノトーンな神社がお祭りの際に、色鮮やかな幕や簱、のぼり、提灯などで彩られると、一挙に非日常感が高まるものです。「ハレとケ」のギャップを楽しんでいました。
翻って現代都市は、コンクリートとガラスで硬くて冷たい表情になってしまいました。しかも巨大化した都市は、大型プロジェクターや電飾で彩られ、個人の力で工夫した飾り付けを寄せ付けません。非人間的で無力感さえ漂います。
都市には建築の巨大さ、無味乾燥さを和らげる工夫が必要ではないでしょうか。少なくとも「街路目線」のエリアでは「デコる」余地が必要だと考えます。
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