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都市づくり5.0 Beyondコロナの都市づくり50のヒント(39)リノベ価値の見直し

Ⅰリノベの可能性 /Ⅱリノベの魅力 /Ⅲ リノベの効用と展開


Ⅰリノベの可能性

リノベーション(以下リノベ)が人気です。知人の馬場正尊氏が提唱した「〇〇 R不動産」は東京から始まって全国10都市に広がっています。さらに集合住宅に特化した「団地 R不動産」も新設され、公共施設を対象にした「公共R不動産」も全国の自治体に認知されるようになりました。

リノベを実施するには、元の建物の耐震診断に始まり、銀行ローンの難しさも指摘されてきました。さらに用途を変更する場合の各種建築申請の煩雑さなど、新築よりもはるかに面倒なプロセスが必要になるのですが、新築にはない魅力があるようです。

一方で空き家問題は深刻化しています。現状全国の住宅約6200万戸の内13.6%(約850万戸)が空き家(2018年総務省住宅・都市統計調査)と推定されています。1970年以降年々増加し、人口減少に伴いその伸びは加速するものと考えられ、国交省も関連法規を整備し、様々な活用が模索されています。

さらにコロナ禍を踏まえたリモートワークの定着は、通勤利便性一辺倒の住宅選びからの解放を促すことになると考えます。通勤に便利だからという理由だけで、都市近郊で狭い住宅を選ぶのではなく、若い層を中心に中古住宅をリノベすることで自分のライフスタイルを表現して暮らしたいというニーズが高まるものと考えます。

これからはもう駅から徒歩何分か?とか、築年数がどうか?だけで選ぶのではなく、その建物の空気感や暮らしのストーリーを大切にするようになるのではないでしょうか。

R不動産には「公園のようなシェアオフィス」「神田川沿いで小商い」など暮らしを妄想させるタイトルが並びます。物件というハコではなく、人々の暮らしの「舞台」という考え方をもとに、物件情報を提供するマッチングサイトではなく、コンテンツを提供するメディアになっているところが好評を博している理由だと考えます。この視点をもとにリノベが単に自分好みのインテリアの改装や、新築できないコスト削減策としてだけではない、価値のある開発ジャンルだということを提示すべきだと考えます。


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