top of page
検索

都市クオリア指標の高め方⑧ 街路アクティビティによる交流拡張

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2021年11月17日
  • 読了時間: 2分

「歩いて楽しい街づくり」は以前から提唱されてきましたが、近年見直されているネイバーフッドやウォークスコアの例でも明らかなように、街の交流舞台として「街路」は極めて重要な役割を担っています。2025年のパリ五輪に向けて変貌しようとしているパリを筆頭に、欧州の都市は「15分都市」と言う考え方で、15分の徒歩圏で生活の基本機能が充足できる都市機能配置を推進しています。さらに一歩進めて都市計画家のヤン・ゲールの言葉のように「良い街ほど、歩いている以外の人が多い」街路環境をめざせないでしょうか。「歩いている以外の人」とはカフェでお茶しながら駄弁ったり、ベンチで本を読んだり寛いでいたり、通りに佇んだり階段に腰掛けて通りを眺めていたりする人を指し、その数の多さが良い街の指標だと言う訳です。「歩く以外の人」を増やす為にはきめ細かな街路環境の工夫が必要です。まず街路の基本機能として「安全」である必要があります。自動車からの安全性はもちろん、人の眼が有って見守られている防犯面での安心感も重要です。さらに夏の日差しや突風からも守られている必要があります。その上で変化があって「面白い」ことが望まれます。一番変化を作り見ていて面白いのは「街の人」で、人の行動や生活を垣間見ながら歩けたり、佇めたりする街路が最高なのです。「街にとって大切なのは地上30フィートの世界観だ」魅力的な街づくりで有名な米ポートランドの都市計画責任者が言うように、街路沿いの建物一階は出来る限る路面店になって、カフェテラスのように滲み出している事が望ましい訳です。せっかく低層部に商業施設が入っていても、インナーモールになってしまい街路側が裏になっていては台無しです。歩く以外にも色々なアクティビティが想定できます。一人でランニングすることは気恥ずかしくても、チームでのランニングやラジオ体操であれば抵抗ありませんし、子供と一緒だったり犬を散歩させていると、声を掛けられ会話が始まる例も多く見られます。

都市の街ぎわ環境での人と人との交流・化学反応が、異なる視点や価値観を融合させ、文化を洗練・成熟させていく事につながると考えます。


【街路アクティビティによる交流拡張:歩いている以外の人を増やす設えづくり】

 
 
 

最新記事

すべて表示
今なぜ 人生観都市なのか? 人生観都市 ①

【内容】 第1章 成長社会型都市の限界 第2章 人生観の喪失と成熟社会の課題 第3章 人生観都市という新たな都市モデル 第1章 成長社会型都市の限界 これまでの日本の都市は、高度経済成長を背景に、「便利で効率的な都市」を目指して発展してきました。都市には、生産、消費、移動、情報、商業などの機能が集積し、生活を豊かにするためのインフラが整備されてきました。その結果、日本は世界でも有数の便利で安全な都

 
 
 
ディベロッパーのアップデート メタディベロップメント 23

【内容】 第一章 床貸し商業の限界と構造転換の必然 第二章 覚悟と主体性が生む新しい収益構造 第三章 都市ブランド戦略への拡張 第一章 床貸し商業の限界と構造転換の必然 本章では、従来型商業を中心とした都市開発の限界と、その構造的課題について整理します。 これまでの商業施設は、テナント面積を最大化し、賃料収入を積み上げる「床貸しモデル」を基本としてきました。しかし現在、このモデルは増収余地

 
 
 
複合都市開発のアップデート メタディベロップメント 22

【内容】 第一章 従来型複合開発モデルの構造と限界 第二章 推し核を中心とした都市構造への転換 第三章 上層用途への波及と求心力最大化 第一章 従来型複合開発モデルの構造と限界 本章では、複合都市開発における従来モデルの構造と、その限界について整理します。 これまでの複合開発では、オフィス・ホテル・住宅といった上層用途を最大化し、その足元に商業施設を配置する構成が一般的でした。商業施設は主

 
 
 

コメント


bottom of page