top of page
検索
執筆者の写真松岡 一久

都市再開発の可能性

昨日  (一社)国際文化都市整備機構の全体会議があり、東工大の中井検裕教授に本年度の研究テーマである「街のコンテンツ(横丁文化)を継承する都市開発」に因んだ基調講演をいただきました。

市場や横丁などの低密利用エリアを一掃して、公開空地を伴う高層ビルを作るのが一般的な都市再開発と思い込んでいたのですが、新橋駅前ビルなどのように横丁を再現したような市街地改造の手法や金沢の近江町市場のように賑わいと風情を残した再開発などの事例を提示いただきました。

要するにひたすら高度利用ばかりを目的化しないで、権利者調整の手間を掛ければ都市再開発においても工夫はできるという事だそうです。

「標準化を基軸にしたグローバル価値」と「固有化を基軸にしたローカル価値」との併存が都市の魅力であり、森記念財団の都市評価においても「感性価値」の重要性が説かれています。

複合都市開発でもこの二つの価値を併存させる開発スタンスが必要で、そのローカル価値の最たるモノとして「横丁文化」を位置づけ、計画していけば良いのではないでしょうか?具体的な計画の方策などは今後の部会で検討していきますが、本年度のキックオフにふさわしい視点を提供頂けたと思います。

最新記事

すべて表示

【方策1】時間シェア 多次元開発 ⑤

【内容】 時間価値の視点 夜時間の魅力と課題 夜市による時間シェア       1.時間価値の視点 以前 東京都心のビジネス街にカフェチェーンを誘致する時、「都心でもビジネス街では、週7日のうち土日の2日間の売り上げが立たないので難しい」と言われてしまいました。...

基本方針 多次元開発 ④

【内容】 これまでの論点整理 今後の課題と可能性 基本方針と5つの施策     1.これまでの論点整理 基本方針を設定するために、これまでの論定を整理します。 都市開発の市場環境では、人口減少に加えて、コロナ禍を経た都心の商業・オフィスニーズの減退という 需要環境...

不動産業の歴史 多次元開発 ③

【内容】 近世の不動産業 近代の不動産業 戦後の不動産業     1.近世の不動産業 不動産業の歴史は古く、2500年前の古代ギリシャには、「不動産」や「抵当権」の概念があったという記録が残っています。 当時からあった土地には、「所有権者」を示すために石でできた杭が打たれて...

תגובות


התגובות הושבתו לפוסט הזה.
bottom of page