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AR活用の基本方針:商業施設のXR武装 ⑥

【内容】

  1. 提供価値のアップデート

  2. 事業構造のアップデート

  3. 顧客接点プラットフォームの構造




1.提供価値のアップデート

従来の商業施設は、ショッピングセンターと呼ばれ、「モノを買う楽しみ」で人を集めていました。

休日のレジャーの一つがショッピングでした。

できるだけ沢山の商品を揃え、フードコートやカフェなど滞留を促す快適環境を整える事によって、「購買機会」という価値をワンストップで提供してきたのです。

オンライン1stの時代になり、「モノを買う」だけであれば、Eコマースの方が、より多くの商品を見比べ、納得できる購入手段になっています。

このような時代背景に人が出かける目的は、「何か面白いモノ・コトに出逢える楽しみ」にシフトしているのではないでしょうか。

リアルな場所は、出会い・体験量とワクワク・共創感とによる、「セレンディピティ機会」という提供価値があるからこそ、ワザワザ出かける目的地になれるのです。

「購買」から「セレンディピティ」へ、提供価値がアップデートしたといえます。


2.事業構造のアップデート

従来の商業施設は、基本的には「売り上げ」最大化のための「床貸し事業」でした

利便性の高い立地に、大規模な売場を確保して、売場面積に応じた「固定賃料」と、売り上げに応じた「歩合賃料」とを組み合わせて、「集客・販売」のインセンティブとしてきました。

オンライン1stの時代の、基本価値は「顧客との接点」にあります。

良質な「顧客接点」さえ獲得できれば、オンラインを通じて様々な商品情報を提供し、購入に向けたプロセス設計が可能になります。

先述したように、ネット上だけで「新たな顧客接点」を作り出す競争は、激しさを増しています。

リアルな場所の最も大切な役割が、「顧客接点の創造」です。

これまでは、「商品」さえ集めれば、お客となる「人」が訪れてくれましたが、これからは、「良質な顧客接点」をたくさん作ることによって、それを「企業」に提供することで、収益を上げる「顧客接点プラットフォーム事業」になっていくのだと考えます。

「床貸し事業」から「顧客接点プラットフォーム業」への事業構造のアップデートです。


3.顧客接点プラットフォームの構造

上記のような認識をもとに、AR技術を活用するには、2層構造からなる顧客接点プラットフォームが有効だと考えます。

  1. 共創集客AR:リアルな場所ならではの特徴や文脈をフックにして、オリジナリティのある(=他では真似できない)ARコンテンツを提供することが、顧客が集うマグネットになります。

有償で依頼するARコンテンツを中心に、幅広い持ち込みコンテンツで構成されると魅力的になります。

また商業施設の集客力を活かせば、外壁や外構部のプレイスメディア化も、設定可能です。

  1. 売り場AR:マグネットのよる集客を、商品販売に結びつける顧客接点の部分です。

マグネットの世界観を壊さないように、丁寧に設定され、体験者が自然に商品体験するように、仕掛ける必要があります。


ある意味で、「テレビ放送」が「魅力的な番組」を視聴者に提供し、「テレビ CM」で収益を上げる構造に似ています。

しかも認知だけでなく、「街の共感コンテンツ」として計画され、広告及びスポンサード収入を見込めるような配慮が必要です。


商業施設は、ショッピングセンターから「顧客接点プラットフォーム」に、アップデートされるのです。

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