検索
  • 松岡 一久

エリアマネジメントのゴールは?

先日、FIACSの分科会でエリアマネジメントに関する事業化検討を議論する機会がありました。


最近の複合都市開発ではほとんど必須条件になっているエリアマネジメント活動ですが、アメリカのようにBID制度で資金が得られる訳でもなく、財源も出口も見えないまま先細りしていく活動が大半ではないでしょうか?オープンカフェなどのイベント収入や屋外広告収入などでは人件費も賄えないのが実情です。

そんな中で保井美樹先生が指摘されたのは「初期活動を通じて地域の機運が醸成してネタ出し」がされた上で「公共空間における超・規制緩和を目標にすべき」ということでした。

一時利用ではなく占用使用権を獲得して道路内建築を建てるとか、場合によっては廃道して事業化するとかの「超・規制緩和」を目指す訳です。

そのためにもエリマネ組織が責任を持てる体制になる必要があります。

個人や法人があるように「街人」化が必要です。

法人格と同様に「街人格」を持った組織が街に対する責任を負った上で、投資や行政協議を重ねながら事業展開していくのです。

さらにスポーツ・健康、音楽、ファッション、デザインなどのテーマ化しての個性の獲得や交流、それらの理念の見える化としてのキャラクター展開などの知財運営などを総合的に推進する活動として考える必要がありそうです。

エリアマネジメントとは街と連携して活性化を図る街づくり「活動(=ボランティア)」ではなく、街をリソースにして「街人化」した上で総合的に価値創造を図っていく経営スキルとノウハウが必要な「事業(=ビジネス)であると言い換えることができそうです。

非常に興味深い検討会でした。


最新記事

すべて表示

関係人口の源泉が自己効力感にあるとすると、都市における「共感余地」を作る機会として、「生業」が有効だと考えます。生業(せいぎょう)をここでは「幅広い自営業」と定義します。人生100年時代の到来と言われ久しく、従来型の人生設計の見直しを迫られている人も多いと思います。理想的には生涯現役、少なくとも75歳ぐらいまでは働きつづける必要があるのです。この前提に立つと60歳まで会社に残り、再雇用・延長などで

共感人口の参考になる関係人口の創出方策については、明治大学の小田切徳美教授によって「人」、「場」、「仕組み」の観点から整理されています。 「人」は地域の人と関係人口を結びつける役割を果たす「関係案内人」や中間支援組織等のことで、拠点の場所に関わらず都市側及び地方側の両方の視点を持ち、地域を客観的な視点でみることが可能な人であり、偶発性を装いながら必然性をデザインする場の「編集人」とされています。関

共感人口の参考例として関係人口の規模感について整理します。2021年にブランド総研が行った関係人口の意識調査によると、都道府県で最も関係人口が多いのは福島県で1229 万人となりました。これは福島県の居住人口(約 182 万人)の 6.8 倍にあたります。次いで沖縄県の 950 万人、北海道の 756 万人と続きます。この調査では関係人口は大きく 2 つの層から構成されると定義されています。ひとつ