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第7章 問いをデザインする:オフィスの行動OS ⑦
【内容】 1.創造性は「問い」から始まる 2.答えは増えたのに、問いは減っていないでしょうか 3.問いを育てる行動OS 1.創造性は「問い」から始まる 私たちは、新しいアイデアは「良い答え」から生まれると思いがちです。 しかし、本当に新しい価値は、その前にある「良い問い」から生まれます。 例えば、 「もっと会議を効率化できないだろうか。」 と考えるより、 「そもそも、この会議は必要なのだろうか。」 と問い直した方が、大きな改善につながることがあります。 また、 「もっと商品を売るにはどうすればよいか。」 ではなく、 「お客様は、本当は何に困っているのだろう。」 と考えることで、新しい商品やサービスが生まれることもあります。 創造性とは、答えを見つける力だけではありません。 本当に考えるべき問いを見つける力でもあります。 だから、これからのオフィスでは、社員が自由に問いを立てられる環境をつくることが重要になります。 2.答えは増えたのに、問いは減っていないでしょうか AIは、膨大な情報の中から、質の高い答えをすぐに示してくれます。 企画書も書けます
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2 日前読了時間: 4分
第6章 対話をデザインする:オフィスの行動 OS ⑥
【内容】 1.創造性は「対話」の中で育つ 2.会議は多いのに、対話は少ない 3.対話を育てる行動OS 1.創造性は「対話」の中で育つ 人と出会うだけでは、新しい価値は生まれません。 その出会いが創造につながるためには、「対話」が必要です。 ここで言う対話とは、自分の考えを一方的に伝えることではありません。 相手の考えを聞き、自分の考えも伝え、お互いに理解を深めながら、一緒に新しい答えを探していくことです。 例えば、「こんな方法はどうでしょう。」という一言から、「それなら、こんなこともできそうですね。」と話が広がることがあります。 一人では思い付かなかった考えが、対話を通じて少しずつ形になっていきます。 創造性とは、一瞬のひらめきではありません。 人と人との対話の中で、少しずつ育っていくものなのです。 2.会議は多いのに、対話は少ない 多くの会社では、一日に何度も会議が開かれています。 しかし、そのすべてが対話になっているわけではありません。 会議では、報告や連絡、進捗確認が中心になることが少なくありません。 限られた時間の中で結論を出
admin
4 日前読了時間: 4分
第5章 出会いをデザインする:オフィスの行動OS⑤
【内容】 1.創造性は「出会い」から始まる 2.出会いは減っていないでしょうか 3.出会いを育てる行動OS 1.創造性は「出会い」から始まる 新しいアイデアは、一人で考えているだけでは生まれにくいものです。 多くの場合、自分とは違う知識や経験を持つ人と出会い、話をすることで、新しい発想が生まれます。 例えば、営業担当がお客様の困りごとを話し、それを聞いた技術者が新しい商品を思いつくことがあります。また、デザイナーの一言が企画の方向性を大きく変えることもあります。 このような創造は、「誰かが優秀だったから」ではありません。 異なる視点が出会ったから生まれたのです。 つまり、創造性の第一歩は「出会い」にあります。 だから、これからのオフィスでは、社員同士が自然に出会える環境をつくることが重要になります。 2.出会いは減っていないでしょうか ところが、多くの会社では、その出会いが少なくなっています。 仕事は部署ごとに分かれ、同じメンバーと仕事をする毎日です。 会議も決まった参加者だけで行われ、他部署と話す機会はそれほど多くありません。..
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6 日前読了時間: 3分
第4章 オフィスの行動OSという発想:オフィスの行動 OS④
【内容】 1.オフィスは「空間」ではなく「行動」をデザインする 2.行動OSとは何か 3.空間・制度・運営をつなぐ新しいオフィスづくり 1.オフィスは「空間」ではなく「行動」をデザインする 皆さんは、スマートフォンのOSを意識したことがあるでしょうか。 OSとは、アプリを動かすための土台となる仕組みです。普段は目に見えませんが、OSがあるからこそ、さまざまなアプリが快適に動いています。 私は、オフィスにも同じような考え方が必要だと思っています。 これまでのオフィスづくりは、「どんな空間をつくるか」が中心でした。 机をどう並べるか。 会議室を何室つくるか。 カフェスペースを設けるか。 もちろん、これらは大切です。しかし、本当に大切なのは、その空間で社員がどのような行動を取るかではないでしょうか。 同じカフェスペースがあっても、誰も話をしなければ創造性は生まれません。 同じラウンジがあっても、部署ごとに座っているだけでは新しい発想にはつながりません。 つまり、空間そのものではなく、「そこでどのような行動が自然に生まれるか」が重要なのです。..
admin
10月23日読了時間: 3分
第3章 なぜ創造性は生まれないのか:オフィスの行動OS ③
【内容】 1.創造性は大切だと分かっている 2.効率を追い求めたオフィスの限界 3.本当の課題は「行動」にある 1.創造性は大切だと分かっている 「もっと新しいアイデアを出そう。」 「失敗を恐れず挑戦しよう。」 最近、このような言葉を耳にする機会が増えました。 多くの企業が、創造性の大切さを理解しています。 しかし実際には、「創造的な会社になった」と実感している企業は、それほど多くありません。 なぜでしょうか。 その理由は、社員に創造力がないからではありません。 創造性を発揮したくても、それが生まれにくい環境になっているからです。 例えば、毎日たくさんの会議があり、メールやチャットの返信に追われ、目の前の仕事をこなすだけで一日が終わってしまう人も少なくありません。 新しいことを考えようと思っても、その時間も心の余裕もありません。 また、失敗すると評価が下がるのではないかという不安があれば、誰も積極的に挑戦しようとは思いません。 創造性は、「頑張ろう」という掛け声だけでは生まれないのです。 2.効率を追い求めたオフィスの限界...
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10月21日読了時間: 3分
第2章 これからのオフィスに求められる創造性:オフィスの行動OS ②
【内容】 1.創造性とは「ひらめき」ではない 2.AI時代だからこそ人に求められること 3.オフィスが育てるべき創造性 1.創造性とは「ひらめき」ではない 「創造性」と聞くと、多くの人は芸術家や発明家を思い浮かべるかもしれません。 一瞬のひらめきで、今までにないものを生み出す力。それが創造性だと思われがちです。 もちろん、そのような創造性もあります。しかし、企業が毎日の仕事の中で必要としている創造性は、少し違います。 例えば、新しい商品を考えるときのことを想像してみてください。 一人だけで考えて完成することは、ほとんどありません。営業がお客様の声を伝え、技術者が実現方法を考え、デザイナーが形にし、製造部門が品質を確認します。 それぞれの知識や経験が少しずつ重なり合うことで、新しい商品が生まれます。 つまり、企業の創造性とは、一人の天才が生み出すものではなく、多くの人が力を持ち寄って育てていくものなのです。 これからの会社に必要なのは、「一人の才能」よりも、「みんなで新しい価値をつくる力」だと言えるのではないでしょうか。 2.AI時代だ
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10月19日読了時間: 3分
第1章 AI時代、会社とオフィスはどう変わるのか:オフィスの行動OS ①
【内容】 1.工業社会から創造社会へ 2.オフィスの役割も変わってきた 3.企業文化が競争力になる時代 1.工業社会から創造社会へ 皆さんは、会社の強みとは何だと思いますか。 少し前までは、「品質が良い」「価格が安い」「仕事が早い」といったことが会社の強みでした。 工場で良い製品をたくさんつくり、効率よく届けることが企業の使命だったからです。そのため社員には、決められた仕事を正確にこなす力が求められました。 その後、パソコンやインターネットが普及すると、時代は情報社会へと変わります。 情報を早く集め、整理し、共有できる会社が強くなりました。 専門知識を持つ人材が企業の財産となり、知識や情報を活用することが競争力になったのです。 そして今、私たちはAI時代を迎えています。 AIは文章を書き、資料を作り、市場を分析し、企画案まで提案してくれます。これまで時間をかけていた仕事の多くを、短時間でこなせるようになりました。 これはとても便利なことですが、一方で大きな変化も生まれます。 それは、多くの会社が同じようなAIを使うことで、「誰でも一定レベ
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10月16日読了時間: 3分
第10章 参加デザインが変える未来 参加デザイン ⑩
【内容】 1.集客ビジネスは、新しい時代へ向かう 2.参加デザインは、あらゆる分野へ広がる 3.人が集まる街から、人が育つ街へ 1.集客ビジネスは、新しい時代へ向かう 本シリーズでは、「参加デザイン」という新しい設計思想について考えてきました。 人口減少や価値観の多様化が進む現在、従来のように人を集めるだけでは、持続的な成長は難しくなっています。 もちろん、魅力的なイベントや施設はこれからも必要です。 しかし、それだけでは十分ではありません。 大切なのは、一度の来場を長い関係へ育て、その関係が新しい参加を生み出していくことです。 そのためには、「参加する・しない」という二元的な考え方から、「どのように参加が深まっていくか」というグラデーション型の発想へ転換する必要があります。 入口を増やす。 参加を育てる。 参加を広げる。 この三つの設計原則は、これからの集客ビジネスに共通する基本原則になるでしょう。 これまでの集客が「イベントを成功させる技術」だったとすれば、参加デザインは「人との関係を育てる技術」なのです。 2.参加デザインは、あ
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10月14日読了時間: 3分
第9章 参加を広げる 参加デザイン ⑨
【内容】 1.最高の広告は「参加者」である 2.「伝えたくなる体験」を設計する 3.集客は「集める」から「育て、広げる」へ 1.最高の広告は「参加者」である これまでの集客ビジネスでは、広告や宣伝が新しいお客様を呼び込む主役でした。 新聞やテレビ、折込チラシ、インターネット広告などを通じて施設やイベントを知り、興味を持った人が来場する。この流れが一般的でした。 もちろん、広告はこれからも重要な役割を果たします。 しかし、現在では人が行動を起こすきっかけが大きく変わっています。 「友人がSNSで紹介していた。」 「家族に勧められた。」 「口コミで評判を聞いた。」 「参加した人がとても楽しそうだった。」 このように、人は広告よりも、実際に体験した人の言葉や行動に心を動かされるようになっています。 つまり、新しい参加者を連れてくるのは広告だけではありません。 参加者自身が、新しい参加の入口になっているのです。 2.「伝えたくなる体験」を設計する では、参加者はなぜ体験を誰かに伝えたくなるのでしょうか。 それは、心が動いたからです。 楽しかっ
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10月9日読了時間: 3分
第8章 参加を育てる 参加デザイン ⑧
【内容】 1.一度の来場を、一度で終わらせない 2.「次の参加」を設計する 3.目指すのは「長い関係」である 1.一度の来場を、一度で終わらせない 集客ビジネスでは、「新しいお客様を集めること」に多くの労力と費用がかかります。 広告を出し、イベントを企画し、キャンペーンを実施して、ようやく一人のお客様に来場していただくことができます。 しかし、その方が二度と訪れなければ、また最初から同じ努力を繰り返さなければなりません。 一方、一度来場した方が再び訪れ、さらに何度も利用してくださるようになれば、施設との関係は大きく変わります。 一回の利用が二回になり、二回が五回になれば、その人が施設にもたらす価値は何倍にもなります。 参加デザインでは、この「一度の参加を継続的な参加へ育てること」を重視します。 集客とは、一度きりの出来事ではありません。 人との関係を育てるプロセスなのです。 2.「次の参加」を設計する 多くのイベントは、当日のプログラムを丁寧に設計しています。 しかし、イベントが終わった後、「次は何を楽しめばよいか」まで設計されている例は
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10月7日読了時間: 3分
第7章 参加の入口を増やす 参加デザイン ⑦
【内容】 1.最初の一歩は、できるだけ小さくする 2.入口は一つではない 3.入口は「空間・プログラム・情報」でつくる 1.最初の一歩は、できるだけ小さくする 「もっと多くの人に参加してほしい。」 これは、あらゆる集客施設に共通する願いです。 しかし私たちは、興味を持ったからといって、すぐに本格的な参加をするわけではありません。 例えば、新しいレストランができたとします。 最初から特別なコース料理を予約する人は少ないでしょう。 まずは店の前を通り、雰囲気を眺める。 ランチを食べてみる。 気に入れば、家族や友人を連れてくる。 そして特別な日に利用するようになります。 人との関係は、このように少しずつ育っていきます。 文化施設やスポーツ施設も同じです。 最初からチケットを購入してもらうことだけを考えるのではなく、「少し立ち寄ってみよう」と思えるきっかけを数多く用意することが重要です。 参加デザインの第一歩は、人を集めることではありません。 最初の一歩を踏み出しやすくすることなのです。 2.入口は一つではない 従来の集客では、参加の入口は一つで
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10月5日読了時間: 3分
第6章 二元型からグラデーション型参加デザインへ
【内容】 1.参加は「する・しない」ではない 2.グラデーション型参加デザインとは 3.グラデーション型参加デザインの三つの設計原則 1.参加は「する・しない」ではない これまで、多くの集客施設では参加を二元的に考えてきました。 イベントに参加した人。 参加しなかった人。 チケットを購入した人。 購入しなかった人。 施設を利用した人。 利用しなかった人。 このように、「参加する」「参加しない」という二つの状態で利用者を捉えてきたのです。 しかし実際には、人との関わり方はもっと多様です。 街を歩くだけの人もいます。 少し立ち寄る人もいます。 カフェだけ利用する人もいます。 展示を見る人もいます。 イベントへ参加する人もいます。 さらに、スタッフとして支える人や、一緒に企画を考える人もいます。 このように、人と場との関係は一気に変わるものではありません。 少しずつ深まりながら育っていくものです。 つまり、参加とは「ある・ない」ではなく、「深さ」のある連続した状態なのです。 だからこそ、これから求められるのは、「参加するかどうか」を考えることではな
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10月2日読了時間: 3分
第5章 参加デザインとは何か 参加デザイン ⑤
【内容】 1.設計するのは「イベント」ではなく「関係性」である 2.参加には「深さ」がある 3.参加デザインは、あらゆる「場」に応用できる 1.設計するのは「イベント」ではなく「関係性」である 「参加デザイン」と聞くと、多くの人は参加型イベントやワークショップを思い浮かべるかもしれません。 しかし、本シリーズでいう参加デザインは、それらとは少し意味が異なります。 参加デザインとは、人と場との関係が、一度きりの利用で終わるのではなく、少しずつ深まり、やがて主体的な参加や共創へと発展していくプロセスを設計することです。 つまり、設計する対象はイベントそのものではありません。 人と場との「関係性」です。 従来の集客では、「イベントを成功させること」が目的でした。 魅力的なプログラムを企画し、多くの人を集め、満足して帰っていただくことが評価されてきました。 もちろん、それは今でも重要です。 しかし参加デザインでは、その先を考えます。 イベント終了後にも、「また来たい」「もっと関わってみたい」「誰かに紹介したい」という気持ちが生まれ、人と場との関係が少
admin
9月30日読了時間: 3分
第4章 集客ビジネスは、どう進化してきたのか 参加デザイン ④
【内容】 1.「集める」ことが最大の目的だった時代 2.「満足」から「関係」へ 3.これからは「参加を育てる」時代へ 1.「集める」ことが最大の目的だった時代 集客ビジネスは、時代とともに少しずつ進化してきました。 かつて最も重要だったのは、「いかに多くの人を集めるか」でした。 新しい施設をつくる。 有名な出演者を招く。 大きなイベントを開催する。 広告を出して来場者を増やす。 こうした取り組みは、高度経済成長期から人口増加の時代にかけて、大きな成果を生み出しました。 評価指標も、とても分かりやすいものでした。 来場者数。 売上。 チケット販売枚数。 施設の稼働率。 つまり、「人を集めること」が、そのまま成功を意味していたのです。 もちろん、この考え方は現在でも重要です。 しかし、人口減少や市場成熟が進む中で、「集めること」だけでは事業の持続性を確保することが難しくなってきました。 集客は、ゴールではなく、関係づくりのスタートになったのです。 2.「満足」から「関係」へ 次に重視されるようになったのは、「また来てもらうこと」でした。...
admin
9月28日読了時間: 3分
第3章 参加デザインは、すでに始まっている
【内容】 1.スポーツは「観戦する場所」から「参加する街」へ 2.劇場は「鑑賞する場所」から「世界観を楽しむ街」へ 3.成功の共通点は「参加デザイン」にある 1.スポーツは「観戦する場所」から「参加する街」へ 横浜スタジアムを本拠地とする横浜DeNAベイスターズは、近年、日本のプロスポーツ界でも特に注目される成長を遂げています。 その背景には、強いチームづくりだけではなく、「参加の仕方」を変えたことがあります。 かつてのスタジアムは、試合を観戦するためだけの場所でした。試合開始前に入場し、試合終了とともに帰宅する。それが一般的な利用スタイルでした。 しかし現在は、その体験が大きく変わっています。 試合前には横浜公園でイベントが開催され、キッチンカーやグッズショップを楽しむ人がいます。 試合を観戦しない人でも、公園の雰囲気を味わい、チームカラーに包まれた街を歩くだけで、ベイスターズとの接点を持つことができます。 試合後も、周辺の飲食店や商店街で余韻を楽しむ人が少なくありません。 つまり、試合は一日の体験の中心ではありますが、そのすべてではあ
admin
9月25日読了時間: 3分
第2章 従来型集客ビジネスの限界 参加デザイン②
【内容】 1.イベントは成功した。しかし、その後が続かない 2.「来場者数」だけでは、本当の価値は測れない 3.施設を競う時代から、関係性を育てる時代へ 1.イベントは成功した。しかし、その後が続かない 「大勢のお客様に来場していただき、大盛況のうちに終了しました。」 イベント終了後、このような報告を耳にすることは少なくありません。 確かに、多くの来場者が集まり、会場が賑わえば、そのイベント自体は成功だったと言えるでしょう。しかし、その賑わいは翌日も続いているでしょうか。その施設を再び訪れたいと思う人はどれだけいるでしょうか。そして、その街との新しい関係は生まれたでしょうか。 従来の集客ビジネスは、「一度来てもらうこと」を目標として発展してきました。 広告を出し、魅力的なイベントを企画し、来場者数を増やすことが成果として評価されてきたのです。 この考え方は、高度経済成長期や人口が増加していた時代には、とても合理的でした。新しい施設やイベントが次々に生まれ、多くの人が「初めて体験すること」に価値を感じていたからです。 しかし現在では、イベン
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9月18日読了時間: 4分
第1章 今なぜ「参加デザイン」が必要なのか:参加デザイン論①
【内容】 1.集客の時代が変わった 2.「集める」だけでは続かない 3.これからは「参加」を設計する時代へ 1.集客の時代が変わった 「どうすれば、もっと多くのお客様に来てもらえるだろうか。」 これは、商業施設や文化施設、スポーツ施設、観光地など、多くの集客施設が長年考え続けてきたテーマです。 これまでは、新しいイベントを開催したり、有名人を呼んだり、広告を増やしたりすることで集客を図ってきました。そして、多くのお客様が来場すれば、そのイベントは成功だと評価されてきました。 しかし、近年、この成功法則が少しずつ通用しなくなっています。 その理由は、人が減ったからだけではありません。 人口減少や少子高齢化に加え、動画配信サービスやSNS、ゲーム、推し活など、人々の楽しみ方が多様になりました。 私たちは以前よりも多くの選択肢を持つようになり、「今日はどこへ行こうか」だけでなく、「今日は何に時間を使おうか」を選ぶ時代になっています。 つまり、集客施設が競争している相手は、もはや隣の施設ではありません。 人々の限られた「時間」と「関心」を巡る競争
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9月16日読了時間: 3分
第10章 Stayable TownからLovable Townへ
― 成熟社会が目指す新しい街づくり ― 【内容】 1.Walkableだけでは街の魅力は生まれません 2.Stayableが街への愛着を育てます 3.街づくりは「文化を育てる仕事」になります 1.Walkableだけでは街の魅力は生まれません 近年、日本でも「ウォーカブル(Walkable)」という言葉を耳にする機会が増えました。 歩きやすい歩道を整備し、自動車中心だった街を、人が安心して歩ける街へ変えていこうという考え方です。 もちろん、この方向性はとても重要です。 歩けない街では、人は街を楽しむことができません。 しかし、今回メルボルンを歩きながら感じたのは、歩きやすいことだけでは、人は街を好きにはならないということでした。 メルボルンには、歩きやすい道があります。 しかし、それ以上に魅力的だったのは、「思わず立ち止まりたくなる場所」が街中にあることです。 カフェの前で。 レーンウェイで。 広場の階段で。 図書館の前庭で。 ヤラ川の芝生で。 人々は目的地へ急ぐのではなく、その街で過ごす時間そのものを楽しんでいました。 歩けることは、街づくりの
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9月14日読了時間: 4分
第9章 街の行動OSという発想
― 空間をつくる時代から、行動を育てる時代へ ― 【内容】 1.魅力的な街には「行動のきっかけ」があります 2.街の行動OSが日常を豊かにします 3.街づくりは「管理」から「誘発」へ 1.魅力的な街には「行動のきっかけ」があります メルボルンを歩いていて、もう一つ気づいたことがあります。 それは、人々が特別な理由もなく、自然に街で過ごしていることでした。 朝のカフェでコーヒーを飲む人。 ヤラ川沿いの芝生に座る人。 図書館前の階段で読書をする人。 レーンウェイで立ち話をする人。 どの行動も、誰かに指示されたものではありません。 イベントがあるからでもありません。 人々が、ごく自然にそうした行動を選んでいるのです。 では、なぜそのような行動が生まれるのでしょうか。 それは、街の中に「やってもよい」という雰囲気や、「こう過ごすと楽しい」という空気があるからです。 ベンチがある。 テラス席がある。 芝生へ座る人がいる。 コーヒーを片手に歩く人がいる。 そうした何気ない風景そのものが、「私もやってみよう」という気持ちを生み出しています。...
admin
9月11日読了時間: 3分
第8章 文化はデザインできる
― コーヒー文化が教えてくれた街の育て方 ― 【内容】 1.文化は自然に生まれるものではありません 2.「楽しみ方」が文化を育てます 3.街づくりも文化を育てる時代になります 1.文化は自然に生まれるものではありません メルボルンを歩いていると、街の至るところにカフェがあります。 朝早くから営業する小さなカフェには、多くの人が立ち寄り、バリスタとの何気ない会話を楽しみながらコーヒーを受け取っていきます。 昼になると、テラス席では仕事の打ち合わせをする人、本を読む人、友人と語り合う人など、それぞれが思い思いの時間を過ごしています。 この光景を見ていると、「メルボルンにはコーヒー文化がある」と感じます。 文化とは単に美味しいコーヒーがあることではありません。 世界中には質の高いコーヒーを提供する店があります。 それだけでは文化にはならないのです。 メルボルンでは、人々がコーヒーを飲みながら街で過ごすことそのものが日常になっています。 待ち合わせをする。 仕事の合間に立ち寄る。 休日に読書をする。 近所の人と会話をする。 そうした日常の行動が積み重なり
admin
9月9日読了時間: 3分
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