検索
  • 松岡 一久

横丁文化の継承

先日  FIACSの今年度の研究テーマである「街のコンテンツ(=横丁文化)を継承する都市開発」に関する分科会を開催しました。


これまで横丁の価値や作法などを検討してきましたが、都市開発事業として具体化する方策についての議論です。

一番の課題は「地権者や店主の合意が得られるか」と言う事でした。

賃料は据え置けても、開発期間中の客離れなどの不安は払拭できないとの指摘で、結局「再開発ビルの中で横丁を再生する」のではなく「日本的な旧市街地として、その場で再生する」という結論になりました。

東京駅の事例を習い横丁上空の余剰容積の売却などによる不燃化工事&街づくり、大阪の法善寺横丁の事例に習い連担制度などによる狭い通路幅のままの再生などの手法を駆使するわけです。

余剰容積のある駅前の横丁などで容積移転先敷地が確保できれば可能なようです。

その際も単に既得権益を維持するだけでなく、横丁をプラットフォームとして見立て、文化価値の向上などの方策を合わせていくことなどが議論されました。

その文化価値として例示された「他にないオリジナリティ、ホーム感、ノイズ感、雑多、触れ合いなど」は確かに東京のビル街からは失われた価値だと再認識したディスカッションでした。

最新記事

すべて表示

都市開発5.0 Beyond コロナの都市づくり50のヒント⑸ MaaSによる都市革命

Ⅰ MaaSの現在位置 /Ⅱ 都市が変わる /Ⅲ 街路が変わる Ⅰ MaaSの現在位置 私たちの研究会においてモビリティ研究の第一人者である牧村和彦氏(一社 計量計画研究所理事)に登壇いただきました。欧米での最新動向として、まず2020年秋からのGoogleによる自動運転タクシーの商用サービス@アリゾナや、アマゾンによる自動運転バス@カリフォルニアの事例が提示されました。東南アジアのグラブやUb

都市開発5.0 Beyondコロナの都市づくり50のヒント ⑷ 次世代の都市評価指標づくり

ⅠBeyondコロナの都市評価指標の必要性 /Ⅱ 生活圏の幸福論 /Ⅲ 評価指標の考え方と効用 1Beyondコロナの都市評価指標の必要性 コロナショックを経てリアルな出社、会議、さらには「リアル都市の価値」が問われていると考えます。ダボス会議における「グレートリセット」の議論の象徴されるように、現代都市の基本原理である「集積による経済合理性」が根本的に見直されているからです。 現状の都市に関する

都市づくり5.0 Beyondコロナの都市づくりヒント50 ⑶ソシオ・マーケットプレイス構想

Ⅰ 都心商業施設の次の一手/ Ⅱ 共創型マーケットプレイスの考え方/ Ⅲ ソシオマーケットプレイスの事業と効用 1 都心商業施設の次の一手 コロナショック以前から減衰傾向にあった都心商業施設の売り上げは、外出自粛や営業時間制限、そして何よりもテレワークの浸透に伴う通勤者の減少によって、大打撃を受けています。買い物行動では衝動買いが8割、滞留客は客単価4割アップという定説があり、都心商業施設は集客・