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インプット方策 共創から競創へ ⑥

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2024年4月26日
  • 読了時間: 4分

【内容】

  1. 街の魅力の「磨き上げ」

  2. 磨き上げのための【(1/100)の3乗戦略】

  3. 「場所性」×「体験性」×「演出」で磨き上げる

 

 

1.街の魅力の「磨き上げ」の必要性

これまでの考察から、まちづくりのゴールは、「サードプレイスとしての魅力化」だと考えます。

街づくりとは、住む人が多い街ではなく、働く人が多い街でもなく、「わざわざ繰り返し街を訪れる人(=街のファン)が多い街【サードプレイス・タウン】づくり」を目指すべきだと言えます。

そのためには「街の個性・強みを増強」していく方策を柱にします。

従来の街づくりは、行政的にも住民中心主義のため、日常生活における課題解決を、第一に据えて検討されてきました。

課題解決はもちろん大切ですが、それだけでは、「平均点止まり」の街づくりがゴールになってしまいます。

サードプレイス・タウンづくりでは、成熟社会において、集ファンしていくために「弱みの補修」だけで無く、むしろ「強みの増強」を重視する施策が有効だと考えます。

近年の街づくりでは、「我が街の魅力再発見」と題した住民ワークショップが、活発に開催されています。

そこでは地元の隠れた資源を発見し、可視化する作業が行われます。

地元の隠れた「名人、名所、名物」を発掘することは必要ですが、それを可視化しただけでは、集ファンは望めません。

街のファンを育むには、発掘した魅力資源を、マーケティングにおける「突出価値」を提供できるレベルまで、磨きあげる必要があるのです。

 

2.磨き上げのための「(1/100)の3乗戦略」

街の魅力資源に磨きをかける際に有効なのが、(1/100)の3乗戦略です。

この戦略は、教育研究家の藤原和博氏やクリエイティブディレクターの佐藤尚之氏が提唱しているセルフブランディング論です。

1/1,000,000を目指して同じ領域で何十年も頑張るのではなく、1/100を複数(例えば3領域)持つことを目指す方が、楽しいし、リスクも少ないという考え方です。

走力で言うと1/1,000,000を目指すには日本トップクラスの実力が必要ですが、1/100と考えれば学校での2~3クラスで一番のレベルになります。

これと掛け算になる個性を見つけて磨きをかけていく訳です。

例えば陸上選手の為末大氏のように世界最速でなくても「足が早い」×「科学的トレーニングに精通している」×「パラスポーツ・ネットワークを持つ」となると他者が追随できない 【ONLY ONE的なユニークな存在】になるのです。

1/100というのは、例えばという話で、現実的には、1/10でも構いません。要するに「希少性の掛け算」という考え方が、不可欠だという事です。

 


3.「場所性」×「体験性」×「演出」で磨き上げる

街の中に在る「ほとんどの場所」は、神社があるだけ、川沿いや公園・並木道を歩けるだけ、高台から景色が見えるだけ、「そのまま」の状態でしかありません。

新鮮な魚介類が水揚げされる港町では、「刺身で食べるのが一番」とされ、調理法が発達しない事の例えと同じです。積極的に場所の活かす工夫が、足りないのではないでしょうか。

個々の資源に潜在力があっても、「そのまま」では、インパクトが足りませんし、リピーターも望めません。

その場所で歴史や文化を味わい、景色や街並みを楽しめる工夫が必要なのです。

まず、対象地の価値を高める手法として、「複合的な体験性」を提供してはどうでしょうか。

分かりやすい例で言うとカフェ・レストランを開設することで、「場所×食事」を体験化する事が挙げられます。

さらにグランピングなどの宿泊施設化すれば、「場所×宿泊」となり、一層体験価値を高めることが可能です。

最初はピクニックイベントやキッチンカーによる暫定的な滞在体験かもしれません。

そのほかにも「場所×学び」の教室や「場所×読書」のライブラリーなど、できる限り複合的な体験価値を提供することが重要です。

次に、場所を価値化する際のブランディング・スタンスとして、「演出(洗練感)」が重要です。

絶景地でフルサービス・ディナーを提供する「ダイニング・アウト」のレベルを求めるのは、難しいかもしれません。それでも南池袋公園でのマルシェイベントのワゴンのデザインや、多摩川の河川敷で開催される「もみじ市」の出店テントのおしゃれな店構えなどは、参考になるのではないでしょうか。

「この場所が、こんなにお洒落になるの?」という演出によるギャップ&インパクトが効果を持つのです。

サードプレイス・タウンづくりでは、街の魅力資源そのものの「第一」の潜在力に加えて、「第二」、「第三」の評価軸をどう発見・設定し、磨き上げて行けるかが重要です。

 
 
 

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