2020 年のオリンピックイヤーになり、東京の街が少しソワソワしてきています。
2019 年の訪日外国人観光客も過去最高の3200 万人弱に達しています。
これらの追い風を基に様々な大型都市開発が進行中です。
東京23区には延べ床面積1万㎡以上の案件だけで280件を超える開発が進行中だと言
います。
開発対象として真っ先に矛先が向かう「駅前」にあるのが、昔ながらの「横丁」です。
代表的な「新宿思い出横丁」「渋谷のんべえ横丁」「吉祥寺ハモニカ横丁」などをはじめ駅前には木造、低層、小区画の再開発対象条件を備えた飲食店街が軒を連ねていることが多いのです。
2000 年代になり新宿や渋谷の横丁にインバウンド客や若い女性客が入り始めます。
2016 年のリクルートトレンド予測では「横丁ルネサンス」がピックアップされ、anako、pen、散歩の達人などの雑誌が横丁特集を組みました。
さらに「吉祥寺ハモニカ横丁」を中心に様々な横丁研究本も出版され、近代的な都市開発と並行して横丁が注目されだしたのです。
都市開発関係者の多いFIACS メンバーはこれまでのスクラップ&ビルド型の開発手法への反省を含めて、本年度は「まちのコンテンツ(=横丁文化)を継承する都市開発」を検討してきました。
2020年初からのFIACS 通信では、経済合理性や防災リスクへの対応などで消滅の危機に瀕している横丁に関して、単純なスクラップ&ビルドや懐古趣味から開発反対ではない「第3の道」がないか?既得権としての店主の継承ではなく「遺すべき価値と仕組み」を明らかにしていきます。
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