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都市における「会社」位置付けの大転換:「都市×会社」2.0 ⑦

【内容】

  1. 会社への「360°評価」の圧力

  2. グローバリゼーションからの転換

  3. 「経営資源としての街」との関係づくり


1.会社への「360°評価」の圧力

会社の巨大化に伴う影響力の増大が、第一回で例示した「池袋の顔」問題と「神宮外苑」問題の本質です。会社は、いわゆる「企業市民」というだけでなく、「社会の公器」としての自覚が問われるようになっているのです。

存在感を増していく「会社」に対して、

  1. 投資家からは,より長期的な成長指標として、健康経営やESG投資(SDG s評価)が、求められます。

  2. リクルーティング・人材面では、若者が会社に求めるものは、「退職までの安定雇用」ではなく、「如何にして、社会の役に立つのか?社会を変革させるのか?」と言えます。

  3. 市場からは、サスティナブルやエシカルなど、社会課題に繋がらないところに需要は生まれません。

社会に対して影響力が大きくなってきた企業が、企業市民として永続的に存在していくためには、社会的課題に対して真摯に取り組み、社会をより良い方向へ、導いていくための都市の主役としてのリーダーシップ、役割ではないでしょうか。

社会との信頼がなければ「一つのリスクが企業経営を揺るがす事態になりかねない」という自覚も必要です。


2.グローバリゼーションからの転換

従来のグローバリゼーションでは、下記の3点が基調になっていました。

  1. 企業の目的は、「利益の追求」であり、「株主価値の向上」である。

  2. 経営者の役割は、「利益の最大化」であり、「時価総額の増大」である。

  3. 経営者にとって社員は、企業利益のための「手段とコスト」である。

この考え方を転換する必要があるのではないでしょうか?

最近になってSDGsへの貢献やステイクホルダー資本主義などが、注目を浴びるようになってきましたが、もともと日本的経営では「三方よし」の思想にあるように、同様の視点がありました。

  1. 企業は、本業を通じて、社会に貢献する。

  2. 利益とは、社会に貢献した証である。

  3. 企業の利益は、それを使って、さらなる社会貢献をせよという「声」である。

懐古主義ではなく、次世代の会社のスタンスとして、再考が必要です。

事業活動だけではなく、例えば高齢者・障害者層や産後の女性活用などの積極的な推進による雇用促進と経済活性化も、社会との信頼構築を通じたリスクの低減には有効です。

会社の全活動を通じて、どのように、社会と寄り添う姿勢と活動が、会社に求められているのです。


3.「経営資源としての街」の関係づくり

会社の評価は、従来のように、狭い視野での「実績」と「市場」だけでなく、より幅広く「健康経営」や「SDGs」における立ち位置を問われるようになっています。

こういう「360°評価社会」の中で「会社の活動舞台」としての街は、非常に重要です。

「どの街で、どんな活動をするのか?」が非常に大きな意味を持ってきます。経営資源として「街」を捉えるべきです。

不動産ディベロッパーだけでなく、商業者もメーカーもサービス業も、街にどう関わるのか?が問われてるのです。

大阪における淀屋橋や道頓堀の名称に、名残があるように、江戸時代の豪農や豪商が、新田開発や掘割掘削、橋梁架設など、多くの土木事業を手がけてきました。

都市再生特区における貢献施設の枠を超えて、現代社会における「次世代インフラ整備・運営」の担い手になる自負が求められているのではないでしょうか。

このような認識を踏まえて、「会社×都市」の関係性のあり方について、次回以降「①エリア PFI 」「②街まるごと福利厚生」「③街まるごとホールディングス」 の3つの方向性を提案します。

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