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【方策1】時間シェア 多次元開発 ⑤

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2024年10月11日
  • 読了時間: 4分

【内容】

  1. 時間価値の視点

  2. 夜時間の魅力と課題

  3. 夜市による時間シェア

 

 

 

1.時間価値の視点

以前 東京都心のビジネス街にカフェチェーンを誘致する時、「都心でもビジネス街では、週7日のうち土日の2日間の売り上げが立たないので難しい」と言われてしまいました。

家賃という固定費を回収する事を考えると、5/7の時間価値しかないと言う訳です。

西新宿の高層オフィス街を例に考えると、平日(1週間の70%)の9時−17時(1日の30%)しか利用されていない状況で、非常に勿体無いとも解釈できます。

一方で、インバウンド客で賑わう24時間営業の「ドンキホーテ」では、夜間の売り上げ(20時−24時)が、全体の4〜5割に上ると言われます。

日中はツアーでいっぱいのインバウンド客にとって、夕食後にゆっくり買い物を楽しめることが人気のようです。

同様に「博多屋台街」は、約100軒の屋台で約120万人を集め、23億円の売り上げを上げる、貴重なナイトエンタテイメントになっています。

また「築地場外市場」も、早朝から観光客が押し寄せています。

11時始業の商業施設が多い都市部にける「朝市業態」は、朝時間を持て余す観光客にとって大きな魅力となり、競合の少ない時間帯を独占しているのです。

都市開発における集客施設として、競合とのポジショニングと差別化にしのぎを削る状況で、これら「時間価値」は、検討する価値があると考えます。

 

2.夜時間の魅力と課題

「夜は昼間には、とても得られない柔らかい人間味のある時が流れる。刺々しい昼の持つ一切の仲違いと競争と過度な忙しさに幕を下ろし、本来の人懐こい心に戻る時間である」と都市計画家の蓑原敬氏は述べています。

台湾をはじめ東南アジアで展開される夜市は、各都市のナイト・エンタテイメントの重要な要素になっています。

昼間は何という事のない通りでも、夜市に変貌し無数の電飾に彩られると、歩くだけでワクワクしてきます。

そんな精神感覚の中で出会うヒト・モノ・情報は、全てが瑞々しく興味をソソるのではないでしょうか。

このような認識を踏まえて、昼と夜(朝・昼もあり)の二毛作ビジネスが検討できないでしょうか。

二毛作ビジネスといえば、カフェ&バー「プロント」が有名です。

昼はセルフ式のコーヒーショップ、夜はカジュアルなバーの営業形態で高収益を確保する業態です。

昼夜共にお客を集め売り上げを上げることは、賃料という固定費を考えると理にかなっていますが、昼夜のお客のニーズの違いを見定め、メニュー・サービスの内容を変え、空間演出の方法なども対応させることが求められます。

一社で賄うには相当な企業力が必要になり、一般解にはならないのではないでしょうか。

このような認識を前提に、夜市による時間シェアを提案します。

 

3.夜市による時間シェア

オフィス街では18時以降、商店街でも20時以降は人流が途絶えがちになってしまいます。

このような都市部を活用して、夜市を開催してはどうでしょうか。

従来の「仕事帰りの立ち寄り飲み会」があまり期待できない時代には、目的性を持って来街してもらえるように、夜市を開催するには「少なくとも10店程度の規模感」が必要になります。

夜市への変身は、スピーディに行う必要があるので、屋台などが有効ですが、日本の場合、保健所の指導に対応するには、キッチンカーの導入が現実的です。

現状のキッチンカーの多くは、ランチのお弁当販売に対応しているため店内が高くなり、博多屋台のように店主と客とがゆっくりと対話できる構造になっていません。

博多屋台の客単価が約2,000円、月売上が200万円なのに対し、ランチ対応のキッチンカーでは、客単価800―1,000円、月売上70万円程度にとどまっています。

売り上げだけでなく、夜の賑わいづくりの側面からも、対話・滞留できる構造のキッチンカーが望まれますし、東急プラザ蒲田の屋上に導入されたマイクロEVキッチンカーのように、お客と同じ目線になる車種も誕生し始めています。

飲食だけでなく、物販・サービスなどの業態も揃うと魅力的です。

公開空地を含めた路上空間活用の機運を活かして、夜市の運営は検討してみる価値があると思います。

 
 
 

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