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ニッポン・シアター① 日本型エンタメの現状と課題

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2022年3月2日
  • 読了時間: 2分

島国の農耕民族・日本人は大陸の遊牧民族のような流動性や交流性の高い歴史を経る事なく、非常にハイコンテクストな文化を作り上げてきました。コンテクスト(文脈)とは、言語外の情報を指します。声のトーンや間の取り方、表情、身振り、沈黙などを通じた暗黙知であり、その蓄積の上に雅楽・能楽・文楽・歌舞伎・組踊などユネスコ世界文化遺産に登録された独特な伝統芸能を生み出してきました。今節は日本におけるエンタメ施設のうち、活況を呈するアリーナ部門ではなく、ニッポン・シアターという切り口で伝統芸能系施設のあり方について考察します。

日本の繊細な伝統芸能は現代の派手なパフォーマンスに慣れた観客からは、難解で物足りないエンタメに映ってしまい勝ちで、公演回数や集客数、実演者数も減衰傾向にあります。

客層の高齢化はもちろん、エンタメ産業を支える若年人口の減少が著しい国内市場だけでは存続が難しい訳ですが、海外マーケットを視野に入れる際には、そのハイコンテクスト性が課題になります。以前統合リゾート開発に伴う伝統文化の振興を検討する際も、最も華やかでわかりやすい歌舞伎でさえ、インバウンドへの訴求力の弱さが課題になっていました。

海外マーケットを見据えた伝統芸能系施設を検討する際に、「和食」が参考になるのではないでしょうか。濃厚でヴォリューム感のある料理が好まれる欧米を含むグローバル(全世界約10万店:2015年)で、和食が受け入れられた背景には、世界的な「ヘルシー志向」と言う価値観の普及がサポートしてくれました。ニッポン・シアターの振興に向けては、「新しい観劇価値の創造」が必要なのではないかと考えます。


 
 
 

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