top of page
検索

方策1「共創スペースとしての駅」シン駅3.0 ⑥

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2024年7月3日
  • 読了時間: 4分

【内容】

  1. 顧客接点化の考え方

  2. 顧客接点の仕組み

  3. リアル顧客接点の事業性

 

 

1.顧客接点化の考え方

今やショッピングの主流になりつつあるネットショッピングですが、オンライン上で開発・製造・販売を完結させるD2Cメーカーが、数十万社に及ぶD2 Cメーカーが、ひしめき合っている状況です。 

各社共に工夫を凝らしていますが、オンライン情報だけで商品のコンセプト・ストーリーを、差別化することは困難で「一番の課題は集客だ」と言われます。

Web広告料が高騰する中で、コストパフォーマンスの集客手法として、リアルな顧客接点の有効性が高まっているのです。

この視点で鉄道駅を検討すると、1日の乗降客350万人(乗客175万人相当は、年間6.5億人換算)と、世界一のターミナル駅である新宿の顧客接点力は、伊勢丹新宿店3000万人 六本木ヒルズ5000万人などを遥かに圧倒しています。

広告媒体としての駅広告はありましたが、もう一歩踏み込んだ顧客接点としての駅を検討すると、一気にビジネス価値が高まります。

Web広告では①インプレッション課金(表示回数当たり1円程度)、②クリック課金(クリック当たり10円〜数千円程度)、③コンバージョン課金(資料請求・購入成果当たり数百円〜数万円)という課金の段階構成が定着しています。

この課金試算を踏まえると、①インプレッション課金に相当する「店前通過客数」と、②クリック課金に相当する「体験者数」には、「10倍〜数千倍」の違いがあります。

駅構内を通行するだけの「乗降客」の一部でも、「体験客」として価値化できると、駅の事業性が大きく向上するのではないでしょうか。

 

2.顧客接点の仕組み

分かりやすい顧客接点の仕組みとして、駅構内を「b8ta化」し、お客さまのスキマ時間を活用してはどうでしょうか?

朝の通勤・通学時は皆さん急いでいますが、ピーク時以外には、乗り換え時間の合間の5−10分程度で、駅構内の社会実験に、有償であれば、協力してもらう事ができると思います。

企業から依頼のある新商品・サービスに対するアンケートやモニタリングを実施する場として非常に有効です。

「半・公共人」的の立場の駅係員にとっては、商品を売り込むセールスマンよりも、b8taスタッフのようなコミュニティ・マネジャーの方が、親和性が高いと考えます。

お客さまとフランクに接し、その反応をセンサーなどで観察・記録できれば、非常に多くのデータを収集することが可能です。

もちろんネットショッピングでの購買も可能で、ショウケース形式でD2Cメーカーの商品が並ぶと共に、流動客にフックになるような仕掛けが有効です。

単に通路のようなスペースに、展示するハコを用意するだけでなく、滞留できる広場環境と、カベやミチ(マチ)との連携による誘導・没入感が重要です。

カベを生かしたサイネージや、ミチを活用した映像(プロジェクション・マッピング)の工夫など、従来の駅環境とは異なる空間演出をしていく必要があります。

 

3.リアル顧客接点の事業性

リアル顧客接点の事例では「b8ta」:40cm×40cm/月額30万円、「蔦屋家電」:4m×4m /1週間200万円など代表的です。

「b8ta」の事例を、単純に売場効率換算すると、410万円/月・坪に上ります。

また事業構造ではWeb広告に準じた想定をしてはどうでしょうか?

Web広告では

  1. インプレッション課金(表示回数当たり1円程度)

  2. クリック課金(クリック当たり10円〜数千円程度)

  3. コンバージョン課金(資料請求・購入成果当たり数百円〜数万円)

という課金の段階構成が定着しています。

この構造をなぞると

  1. インプレッション課金に相当する「店前通過客数」

  2. クリック課金に相当する「体験者数」

  3. コンバージョン課金に相当する「ID獲得数」

などの価値を評価・換算する指標を創出し、効果測定と対価を共有していく必要があります。

例えば乗降客10万人の駅に100ブース準備する想定であれば、その10%が「店前通過客=1円」、そのうちの10%が「体験者数=100円」その10%が「ID獲得数=1000円」として試算すると、1日当たり2000万円超の収益になります。

もちろん目論見通りは、難しいかもしれませんが、このような指標が設定できれば、「体験者数」を増やす工夫や、駅での「待ち時間」を長くしてもらう工夫などの戦略が立てやすくなります。

 

 
 
 

最新記事

すべて表示
漫画立国論 ③

漫画の“効き方”と日本の感性 ―― 美意識・コミュニケーション様式との親和性 ――   【内容】 第1章 マンガは「余白を読む社会OS」です 第2章 マンガは「うまくいかない日常」を処理します 第3章 マンガという社会OSが果たす現代的役割     第1章 マンガは「余白を読む社会OS」です 日本の文化には、すべてを説明しきらず、決めつけないことを良しとする感性があります。 建築や庭園、芸能、会話

 
 
 
マンガの定義:漫画立国論 ②

【内容】 第1章 マンガは日本社会が育ててきた「感情処理の技術」です 第2章 マンガは「描かれる価値」を社会に広げてきました 第3章 マンガという社会OSの定義     第1章 マンガは日本社会が育ててきた「感情処理の技術」です 「マンガ」というと娯楽や産業を思い浮かべがちですが、ここではもう一段深い定義が必要です。 マンガとは、人々の実生活や感情、言葉にしづらい違和感を、連続する視覚表現によって

 
 
 
なぜ今、マンガという社会 OSが必要なのか 漫画立国論 ①

【内容】 第1章 社会は「説明できない苦しさ」を処理できなくなっています 第2章 マンガは「主張しない公共言語」です 第3章 マンガという社会OSを持つという選択     第1章 社会は「説明できない苦しさ」を処理できなくなっています いまの社会には、かつてとは質の異なる苦しさが広がっています。 失業率や所得のように数字で示せず、制度や責任論でも整理できない、「うまく言葉にできない生きづらさ」と言

 
 
 

コメント


bottom of page